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  1. 都道府県ごとの地震活動
  2. 九州・沖縄地方の地震活動の特徴
  3. 福岡県の地震活動の特徴

福岡県の地震活動の特徴

 福岡県に被害を及ぼす地震は、主に陸域や沿岸部の浅い場所で発生する地震です。

   福岡県とその周辺の主な被害地震(図をクリックすると拡大表示)
福岡県とその周辺の主な被害地震  福岡県北部で発生した被害地震としては、1898年の糸島の地震(M6.0)がよく知られています。この地震は日向峠(ひなたとうげ)−小笠木峠(おかさぎとうげ)断層帯に近い、福岡市の西方の浅いところで発生しました。1日半後にはM5.8の地震が発生し、被害は主にこちらの地震で生じました。これらの地震による死者はいませんでしたが、負傷者3名、家屋の破損、道路や堤防の破損が多数発生しました。被害の程度から震源域付近(糸島半島)では震度5相当で、一部地域では震度6相当の揺れであったと推定されます。この地震が日向峠−小笠木峠断層帯の一部の活動であるかはまだ分かっていません。さらに、1929年には博多湾付近でM5.1、1930年には糸島郡の雷山(らいざん)付近でM5.0の地震が発生し、震源域付近で小被害が生じました。最近では、2005年に福岡県西方沖(当時の震央地名、現在の震央地名は「福岡県北西沖」)の地震(M7.0)が発生しました。なお、福岡県西方沖〔福岡県北西沖〕の地震により、気象庁で震度データベースが整理されている1926年以 降では、初めて福岡県内で震度5以上の揺れが観測されました。この地震の後には現在でも小さい余震が発生しています。
 福岡県南部で発生した被害地震としては、679年の筑紫国の地震(M7.0)や1848年の柳川付近の地震(M5.9)があります。679年の地震については、歴史の資料に家屋の被害のほか、長さ10kmほどの地割れが現れたと記されていますが、これまで震央等の詳細は不明でした。最近の活断層調査では、久留米市付近から東へほぼ東西に走る水縄(みのう)断層帯の活動による可能性が指摘されています。1848年の地震では、柳川で家屋の倒壊などの被害が生じました。
 1854年の伊予西部の地震(M7.4)や1889年の熊本地震(M6.3)など、周辺の地域で発生した地震によっても被害を受けることがあります。福岡県では、南海トラフ沿いの巨大地震のうちで、四国沖から紀伊半島沖が震源域となる地震の揺れにより、被害を受けることがあります。例えば、1707年の宝永地震(M8.6)では、筑後で潰れた家や死者があったと記録されています。また、1854年の安政南海地震(M8.4)や1946年の南海地震(M8.0)でも、家屋への被害が生じました。
 福岡県の主要な活断層は、県東部に小倉東断層福智山断層帯、西部には日向峠−小笠木峠断層帯、沖合には糸島半島沖断層群、玄界灘から福岡平野にかけて警固断層帯が延びています。福岡市の東には宇美断層があります。県の中央部を玄界灘から筑紫山地まで西山断層帯が延びています。また、県南部には、東西方向に延びる水縄断層帯があります。
 福岡市や久留米市、柳川市、遠賀川沿いなどでは、やや軟弱な地盤の影響により、強い揺れに見舞われる可能性が高くなっています。
 また、福岡県周辺には海溝型地震の震源域はありませんが、南海トラフ沿いの巨大地震で被害を受ける可能性もあります。
 豊前市をはじめ県内の瀬戸内海沿岸の6市町は、南海トラフの地震で著しい地震災害が生じるおそれがあり、「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定されています。

  【 福岡県周辺の活断層帯と海溝で起こる地震 】   【 福岡県に被害を及ぼした主な地震 】
  【 確率論的地震動予測地図 】  【 リンク 】

○福岡県周辺の活断層帯と海溝で起こる地震  [上に戻る]

地震 マグニチュード 地震発生確率
(30年以内)

【地震発生確率値の留意点】
海溝型地震
日向灘及び
南西諸島海溝
周辺
日向灘 8程度  -
ひとまわり小さい地震 7.0~7.5程度 80%程度
安芸灘~伊予灘~豊後水道 6.7~7.4程度 40%程度
九州中央部 7.0~7.5程度  -
南西諸島周辺及び与那国島周辺 8.0程度  -
ひとまわり小さい地震 南西諸島周辺 7.0~7.5程度  -
与那国島周辺 7.0~7.5程度 90%程度以上
南西諸島北西沖 7.0~7.5程度 60%程度
南海トラフ 南海トラフで発生する地震 8~9クラス 70%~80%
内陸の活断層で発生する地震
菊川断層帯 北部区間 7.7程度 不明
中部区間 7.6程度 0.1%~4%
南部区間 6.9程度
もしくはそれ以上
不明
西山断層帯 大島沖区間 7.5程度 不明
西山区間 7.6程度 不明
嘉麻峠区間 7.3程度 不明
布田川断層帯・
日奈久断層帯
布田川断層帯(布田川区間) 7.0程度 ほぼ0%
布田川断層帯(宇土区間) 7.0程度 不明
布田川断層帯(宇土半島北岸区間) 7.2程度以上 不明
日奈久断層帯(高野−白旗区間) 6.8程度 不明
日奈久断層帯(日奈久区間) 7.5程度 ほぼ0%~6%
日奈久断層帯(八代海区間) 7.3程度 ほぼ0%~16%
中央構造線断層帯 豊予海峡-由布院区間 7.8程度 ほぼ0%
日出生断層帯 7.5程度 ほぼ0%
万年山-崩平山断層帯 7.3程度 0.004%以下
水縄断層帯 7.2程度 ほぼ0%
雲仙断層群 北部 7.3程度以上 不明
南東部 7.1程度 不明
南西部 (北部) 7.3程度 ほぼ0%~4%
南西部 (南部) 7.1程度 0.5%~1%
警固断層帯 北西部 7.0程度 不明
南東部 7.2程度 0.3%~6%
周防灘断層帯 周防灘断層帯主部区間 7.6程度 2%~4%
秋穂沖断層区間 7.1程度 不明
宇部南方沖断層 6.8程度 不明
小倉東断層 7.1程度 不明
福智山断層帯 7.2程度 ほぼ0%~3%
宇美断層 7.3程度 ほぼ0%
日向峠−小笠木峠断層帯 7.2程度 不明
佐賀平野北縁断層帯 7.5程度 不明
  (算定基準日: 2024年1月1日)


○福岡県に被害を及ぼした主な地震  [上に戻る]

西暦(和暦) 地域(名称) 主な被害(括弧は全国での被害)
679年
(天武7)
筑紫 6.5~7.5 家屋倒壊多く、幅2丈、長さ3千余丈の地割れが生じた。
1707年10月28日
(宝永4)
(宝永地震) 8.6 (南海トラフの巨大地震。) 筑後でも死者・家屋全壊があった。
1848年1月10日
(弘化4)
筑後 5.9 柳川で家屋倒壊あり。
1854年12月24日
(安政元)
(安政南海地震) 8.4 (安政東海地震の32時間後に発生、二つの地震の被害や、津波被害と区別困難。)
1854年12月26日
(安政元)
伊予西部 7.4 小倉で家屋倒壊あり。
1889年7月28日
(明治22)
熊本 6.3 柳川付近で家屋倒壊60棟余。
1898年8月10日
(明治31)
福岡市付近 6.0 負傷者3人。糸島郡で、家屋全壊7棟。
2005年3月20日
(平成17)
福岡県西方沖
→【地震本部の評価】
7.0 死者1人、負傷者1,069人、家屋全壊132棟。
2016年4月14日~
(平成28)
(平成28年(2016年)熊本地震)
【地震本部の評価】
→平成28年4月15日公表
→平成28年4月17日公表
→平成28年5月13日公表
→地震調査委員長見解
(平成28年5月13日公表)

【リンク集】
6.5(4月14日)
7.3(4月16日)
負傷者17人、住家半壊4棟(平成31年4月12日、消防庁調べ)。


○確率論的地震動予測地図  [上に戻る]

確率論的地震動予測地図(福岡県)

 「今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」(評価基準日:2020年1月1日)
を示した地震動予測地図です。
 詳しい内容を知りたい方は、「全国地震動予測地図2020年版」をご覧下さい。
 全国地震動予測地図の詳細なデータや関連情報は地震ハザードステーション(J-SHIS)をご参照下さい。


○リンク  [上に戻る]

 地震動予測地図等

 長期評価等

 地震活動等

 津波評価等

  • 津波評価
    地震調査委員会では、津波予測の手順を標準化し、「波源断層を特性化した津波の予測手法(津波レシピ)」を公表しています。また、長期評価の結果と津波レシピをもとに、津波評価を進めています。
    • 津波予測手法
      「波源断層を特性化した津波の予測手法(津波レシピ)」についてのページです。
    • 南海トラフ沿いで発生する大地震の確率論的津波評価
      南海トラフ沿いで発生する大地震を対象に、長期評価の結果と津波予測の手順をもとに、公表時から30年以内に長期評価で想定される大地震が発生し、海岸の津波高がある高さ以上になる確率を評価した報告書です。

 地方自治体等

  • 福岡県
    福岡県防災ホームページです。地域防災計画等を閲覧できます。
  • 福岡市
    福岡市の防災情報トップページです。
  • 北九州市
    北九州市の「消防・防災」のページです。


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