宮城県沖
宮城県沖では、1885年以降現在までに、M7.1~7.4前後の地震が繰り返し発生したことが知られています。また、2011年3月の東北地方太平洋沖地震の震源域に含まれています。そのうち、震源位置などから1897年、1930年代(1933年、1936年、1937年)、1978年、2010年前後(2005年と2011年東北地方太平洋沖地震)の地震活動を宮城県沖におけるそれぞれ一つの活動と見なすと1897年~2011年までの約110年間に4回発生しており、平均発生間隔は約38.0年となります。
なお、1884年より前の地震については繰り返し発生したかどうかを議論するためのデータが十分ではありません。
また、この領域の繰り返し発生する地震以外の地震については、M7.1以上の地震を対象とすると、1885年から2011年までの約127年間に4回発生しており、約31.8年に1回発生していたと考えられます。この4回のうち、2003年と2011年4月の2回は太平洋プレート内の地震です。
【 将来の地震発生の可能性 】 【 もしこの地震が発生したら 】
【 宮城県沖地震の過去の発生状況と被害 】 【 リンク 】
○将来の地震発生の可能性 [上に戻る]
宮城県沖の繰り返し発生する地震については、東北地方太平洋沖地震の余効変動が観測され続けている現段階では今後もどのように歪が蓄積し、地震がどのような間隔で発生するか不明です。
≪繰り返し発生するプレート間地震≫
地震の規模 : M7.4前後
地震発生確率: 不明
地震後経過率: 不明
≪繰り返し発生する地震以外の地震≫
地震の規模 : M7.0~M7.3
地震発生確率: 30年以内に、60%程度 (【地震発生確率値の留意点】)
平均発生間隔: 約31.8年
詳しい内容を知りたい方は、「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価(第二版)」をご覧下さい。
○もしこの地震が発生したら [上に戻る]
【長周期地震動】速度応答スペクトル(周期5秒)の分布 (速度応答スペクトルとは?)
1978年タイプの宮城県沖地震が起こったときに発生すると考えられる長周期地震動を予測したものです。固有周期5秒の建物において、建物をおもりの動きに模した時の揺れの速度を地図に示しています。周期5秒、速度応答が100cm/sの場合、約0.8m(往復約1.6m)揺れることになります。一般的な超高層ビルにおいては、その建物の頂部の揺れ方は、応答スペクトルの値の20~30%程度増しになる場合もあると考えられています。
詳しい内容を知りたい方は、 長周期地震動予測地図2009年試作版 をご覧下さい。
○宮城県沖地震の過去の発生状況と被害 [上に戻る]
発生年月日 | 地震の規模 | 被害等 |
1793年2月17日 | M8.2程度 | 仙台藩で死者12、家屋破損1千以上。沿岸に津波が来て、大槌・両石で流潰家71、死者9、気仙沼で流出家300余。 |
1835年7月20日 | M7.3程度 | 仙台城の石垣が崩れ、藩内で被害。岩手県藤沢町で石垣が崩れ、蔵の壁を損じた。 |
1861年10月21日 | M7.4程度 | 陸前の遠田・志田・登米・桃生の各郡で特に被害が多く、潰家・死傷があった。江戸・新潟県分水町・長野まで有感。 |
1897年2月20日 | M7.4程度 | 岩手・山形・宮城・福島で小規模の被害。石巻で住家全倒1、一ノ関で家屋大破60など。 |
1936年11月3日 | M7.4 | 宮城・福島両県で非住家全潰3、その他の小被害。小津波があった。 |
1978年6月12日 | M7.4 | 被害は宮城県に多く、全体で死28、傷1325、住家全壊1183、半壊5574、道路損壊888、山崖崩れ529。新興開発地に被害が集中した。ブロック塀などによる圧死18。 |
2011年3月11日 (平成23年(2011年) 東北地方太平洋沖地震) 【地震本部の評価】 →平成23年3月11日公表 →平成23年3月13日公表 →平成23年4月11日公表 →平成25年3月11日公表 →平成26年3月11日公表 →平成27年3月10日公表 →平成28年3月9日公表 |
Mw9.0 | 全体で、死者15,894、行方不明2,561、負傷者6,152、住家全壊121,805、半壊278,521、道路損壊4,198、山崖崩れ207。(平成28年3月10日現在、警察庁調べ) |
○リンク [上に戻る]
地震動予測地図等
- 強震動評価 (宮城県沖地震を想定した強震動評価) ( html版 / PDF版(7MB) )
この地震が発生した場合の揺れの大きさを計算したものです。 - 全国地震動予測地図
「全国地震動予測地図」 のページです。 - 地震ハザードステーション(J−SHIS)
防災科学技術研究所の地震ハザードステーション(J−SHIS)です。地震動予測地図の各種地図の閲覧、数値データ等のダウンロードが可能です。 - 長周期地震動予測地図
将来ある特定の地震が発生した際に生じる長周期地震動の揺れの強さや性質を予測した地図です。 - 内閣府 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震対策
内閣府の日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震対策のページです。
長期評価等
- 長期評価 (三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価(第二版))
三陸沖から房総沖にかけての地震の将来の発生の可能性についての評価です。 - 糸魚川-静岡構造線断層帯および宮城県沖地震に関するパイロット的な重点的調査観測
文部科学省が、大学、関係行政機関及び関係する研究開発法人と連携し、地震発生の危険度が相対的に高いと判定された2地域について、平成14年度から3カ年計画で、パイロット的な重点観測を行いました。 - 宮城県沖地震における重点的調査観測
文部科学省が、「今後の重点的な調査観測について」(地震調査研究推進本部,2005)の中で重点的調査観測の対象とした宮城県沖の地震について、平成17年度から平成21年度まで研究機関に委託して調査観測を実施しました。
地震活動等
- 毎月の地震活動の評価
地震調査委員会による毎月(および臨時)の地震活動の評価です。
【平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震 (2011年3月11日)】- 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」以降の地震活動の評価 (平成28年3月9日公表)
- 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」以降の地震活動の評価 (平成27年3月10日公表)
- 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」以降の地震活動の評価 (平成26年3月11日公表)
- 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」以降の地震活動の評価 (平成25年3月11日公表)
- 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の評価 (平成23年4月11日)
- 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の評価 (平成23年3月13日)
- 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の評価 (平成23年3月11日)
- 主な地震活動の評価
各地震活動について、これまでに公表された評価結果をとりまとめたものです。 - 日本の地震活動 −被害地震から見た地域別の特徴−
全国の地震活動の概要と地震に関する基礎知識、そして、日本を北海道、東北、関東、中部、近畿、中国・四国及び九州・沖縄に区分し、その地方の地震活動の概要をはじめ、その地域に被害を及ぼす地震のタイプ、これまでに発生した主な被害地震の概要、都道府県別(北海道は地域別)の特徴について書かれています。 - 震源・震度に関する情報
気象庁、防災科学技術研究所、大学などの地震観測データに基づく震源・震度に関する情報です。 - 地震に関するパンフレット
地震発生のしくみ、地震調査研究推進本部の取組などを解説した各種パンフレットです。
地方自治体等
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