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  1. 地震に関する評価
  2. 主な地震活動
  3. 2009年の主な地震活動の評価

2009年の主な地震活動の評価

2009年の主な地震活動の図
図中のシンボル、または下の主な地震活動のリストをクリックすると、該当する地震活動の評価へジャンプします。

 各地震活動の評価は、発生後、1年程度の間に公表された評価内容をとりまとめたものです。(これまでの地震活動の評価の閲覧へ

駿河湾の地震活動 2009年8月11日、M6.5 [最大震度6弱][津波を観測]

○ 8月11日05時07分頃に駿河湾の深さ約25kmでM6.5の地震が発生した。この地震により静岡県で最大震度6弱を観測した。また、御前崎市で0.4mなど、駿河湾から東海地方の太平洋沿岸にかけて津波を観測した。

○ 地震活動は本震-余震型で推移しており、徐々に減衰してきている。余震は北西-南東方向に約20kmにわたり分布し、本震は余震分布の南東側に位置している。また、余震は北西側では北東傾斜、南東側では南傾斜に分布している。10月8日までの最大の余震は8月13日18時11分頃に発生したM4.5の地震である。

○ 本震の発震機構は、圧力軸が北北東-南南西方向の、横ずれ成分をもつ逆断層型であった。震源の深さ、発震機構及び余震分布からみて、今回の地震はフィリピン海プレート内部で発生した地震である。

○ GPS観測及び水準測量の結果によると、今回の地震に伴い、焼津A観測点(静岡県)が約1cm西に移動するなど駿河湾周辺で小さな地殻変動が観測されている。GPSで観測された地殻変動からは、震源断層は北西側、南東側のいずれも横ずれ成分をもつ逆断層であったと推定され、発震機構や余震分布と調和的である。

(注)GPS観測結果の記述は2009年9月10日時点のものである。

○ 今回の地震は、想定東海地震の想定震源域の近くで発生しているが、フィリピン海プレート内で発生した地震であり、想定東海地震とは異なるメカニズムで発生した地震である。なお、気象庁によると、想定東海地震に直ちに結びつくような地殻変動は認められていない。

八丈島東方沖の地震活動 2009年8月13日、M6.6 [最大震度5弱]

○ 8月13日に八丈島東方沖でM6.6の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西-東南東方向に圧力軸を持つ型で、太平洋プレート内部で発生した地震と考えられる。

石垣島近海の地震活動 2009年8月17日、M6.7

○ 8月17日09時05分に石垣島近海でM6.7の地震が発生した。また、同日19時10分にM6.6の地震が発生した。これらの地震の発震機構は南北方向に張力軸を持つ横ずれ断層型であった。

伊豆半島東方沖の地震活動 2009年12月17日頃~、最大M5.1(18日) [最大震度5弱]

○ 12月17日頃から伊豆半島東方沖で地震活動が始まり、20日頃まで活発な活動が続き、それ以降は次第に低下し、その後、活動以前の状態に戻ってきている。これらの震源は主として、汐吹崎付近を中心とした東西約4kmの範囲にあり、概ね深さ3~8kmに分布している。今回の活動における最大の地震は18日08時45分頃に発生したマグニチュード(M)5.1の地震(最大震度5弱)であった。最大地震をはじめ、多くの地震の発震機構は概ね北西-南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型であり、従来からこの付近にみられるものと同様である。

○ GPS観測の結果によると、今回の活動に伴い、小室山観測点が南南西方向に約4cm移動するなど伊豆半島東部沿岸を中心に地殻変動が観測されており、推定される変動源の位置は汐吹崎付近の活動域と概ね一致している。また、周辺の歪計、傾斜計、地下水位等でも変化が観測されており、これらの観測結果は主として変動源での地殻の膨張を示すものと考えられる。なお、今回の活動に対応する観測値の変化はほぼ落ち着いた状態となっている。

○ 伊豆半島東方沖では、1978年以降、群発地震活動とそれに関連した地殻変動が繰り返し観測されており、今回は2006年4月~5月の活動以来の活発な活動である。今回の特徴として、過去の活動と比較して活動の減衰が比較的早いこと、また1993年5~6月の活動とほぼ同じ領域で発生したこと、が挙げられる。

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