2026年の主な地震活動の評価
各地震活動の評価は、発生後、令和8年8月(の定例の地震調査委員会)までに公表された評価内容をとりまとめたものです。これ以降の公表状況については、最新の評価結果(毎月の地震活動の評価)をご覧ください。
なお、最近1年間に発生した地震活動の評価は、今後のとりまとめ作業により内容更新される可能性があります。
A |
島根県東部の地震活動 | M6.4 | 最大震度5強 | |
B |
茨城県南部の地震活動 | M5.0 | 最大震度5弱 | |
C |
長野県北部の地震活動 | M5.0 | 最大震度5強 | |
D |
三陸沖の地震活動 | M7.7 | 最大震度5強 | 津波を観測 |
E |
十勝地方南部の地震活動 | M6.2 | 最大震度5強 | |
F |
宮城県沖の地震活動 | M6.4 | 最大震度5弱 | |
G |
沖縄本島近海の地震活動 | M5.9 | 最大震度5強 | |
H |
フィリピン諸島、ミンダナオの地震活動 | Mw7.7 | 津波を観測 | |
I |
茨城県南部の地震活動 | M5.5 | 最大震度5弱 | |
J |
岩手県沖の地震活動 | M7.2 | 最大震度6強 | 津波を観測 |
K |
山梨県東部・富士五湖の地震活動 | M5.6 | 最大震度6弱 | |
L |
令和8年熊本地震 | M7.1 | 最大震度7 |

○ 1月6日10時18分に島根県東部の深さ約10kmでマグニチュード(M)6.4の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西-東南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震である。また、M6.4の地震発生後の6日10時28分にM5.1、10時37分にM5.5の地震が発生するなど、M5.0を超える地震が発生したほか、1月6日から31日までに震度1以上を観測した地震が58回発生するなど、東西10kmにわたって地震活動が活発な状態が継続している。
○ GNSS観測によると、この地震に伴い、わずかな地殻変動が観測された。
○ 今回の地震の震央付近では、5日からM3.3の地震などの微小地震活動が見られた。
この地震の発震機構や地震活動の分布、GNSS観測の解析結果から推定される震源断層は、東北東-西南西方向に延びる長さ約10kmの右横ずれ断層であった。
○ 今回の地震は、地震調査委員会の「中国地域の活断層の長期評価(第一版)」の北部区域内で発生した。この区域は、活断層は少ないが、地震活動は比較的活発な地域として評価している。なお、GNSS観測によると、山陰地方にはひずみ集中帯と呼ばれる領域が存在している。
○ 今回の地震の周辺では、1989年10月に鳥取県西部で発生したM5.3の地震の6日後にM5.5の地震が発生した。また、1990年11月に鳥取県西部で発生したM5.1の地震の1分後にM4.8の地震が、2日後にM5.2の地震が、10日後にM5.1の地震が発生するなど続発した事例がある。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 4月1日に茨城県南部の深さ約50kmでM5.0の地震が発生した。この地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。
GNSS観測によると、この地震に伴い、わずかな地殻変動が観測された。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 4月18日13時20分、14時54分に長野県北部の深さ約10kmでそれぞれM5.0、M5.1の地震が発生した。これらの地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震である。4月18日以降、4月中に震度1以上を観測した地震が37回発生するなど、地震活動は継続している。
この地震活動域周辺には、糸魚川-静岡構造線断層帯が存在している。
GNSS観測によると、今回の地震に伴い、ごくわずかな地殻変動が観測された。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 4月20日16時52分に三陸沖の深さ約20kmでマグニチュード(M)7.7の地震が発生した。この地震により青森県で最大震度5強を観測し、負傷者が出るなどの被害を生じた。また、秋田県内陸南部、宮城県北部で長周期地震動階級3を観測した。
この地震により、岩手県久慈港観測点(港湾局)で79cm、北海道浦河観測点(港湾局)で39cm(いずれも暫定値)など、北海道から東北地方にかけての太平洋沿岸を中心に津波を観測した。
○ 発震機構は西北西―東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型であり、発震機構及び震源の深さから太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震と考えられる。
○ GNSS観測によると、今回の地震に伴って、岩手県普代村のS普代(ふだい)観測点で東方向に約9cmの変動及び約1cmの沈降が検出されるなど、岩手県を中心に東北地方の広い範囲で地殻変動が観測された。また、M7.7の地震の後、およそ10日間で、岩手県宮古市の田老A観測点が東方向に約2cm変動するなど、岩手県を中心に余効変動と考えられる水平変動が観測されている。
○ 今回の地震の震央周辺では、今回の地震の発生後に地震活動が活発となり、同日21時56分にM5.6、22日にM5.3、27日にM5.1の地震が発生した。その後、地震回数は減少してきているものの、4月20日から30日までに震度1以上を観測した地震が38回発生するなど、地震活動は継続している。地震活動域は、おおよそ北西-南東方向に150km程度広がっている。GNSS観測、遠地地震波を用いた解析から推定されるM7.7の震源断層は破壊開始点付近に広がっている。
- 地震の発生場所の詳細及び地震の発生状況
- 4月20日三陸沖の地震の最大震度別地震回数表
- 遠地実体波を用いた震源過程解析
- 三陸沖の地震(4月20日 M7.7)の震源断層モデル(暫定)
- 三陸沖の地震(4月20日 M7.7)のすべり分布(暫定)
今回の地震活動域の南東側では、2025年11月9日の三陸沖(M6.9)の地震活動が見られ、北側では、2025年12月8日の青森県東方沖(M7.5)の地震活動が見られる。
今回の地震活動域周辺では、2025年11月4日の三陸沖の地震(M5.3)が発生して以降、微動活動が断続的に継続していた。M7.7の地震以降、M7.7の震央の東側で微動活動が活発になっている。今回の地震活動域の周辺では、繰り返し地震から推定された非地震性すべりの加速も見られている。
○ 今回の地震活動は、「1968年十勝沖地震」(M7.9)の震源域内の南端付近で発生し、「平成6年(1994年)三陸はるか沖地震」(M7.6)の震源域の南側に隣接する領域で発生している。なお、「平成6年(1994 年)三陸はるか沖地震」の震源域と2025年12月8日の青森県東方沖(M7.5)の地震活動域は、「1968 年十勝沖地震」の震源域内のそれぞれ中部と北部に位置する。
○ 今回の地震活動域と2025年11月からの地震活動域を含めた領域では、1989年、1992年、2012年、2015年にも、それぞれの地震活動域は多少異なるものの、活発な地震活動が発生しており、いずれの地震活動も、M6以上の地震が複数含まれている。また、GNSS観測を用いた解析によると、今回の地震と2011年3月11日に発生したM7.4の地震の震源断層は概ね一致している。
○ 今回の地震は、地震調査委員会が「日本海溝沿いの地震活動の長期評価(平成31年2月26日公表)」で想定していた「青森県東方沖及び岩手県沖北部」及び「岩手県沖南部」の領域で発生する「ひとまわり小さいプレート間地震」(M7.0~M7.5程度)であり、30 年以内に発生する確率はいずれの領域でもⅢランク(高い)(*)に該当する。これは、海溝型地震の中では、地震発生確率が最も高いものと位置づけられる。なお、「平成6年(1994 年)三陸はるか沖地震」は「青森県東方沖及び岩手県沖北部」の「ひとまわり小さいプレート間地震」とされ、また、「1968 年十勝沖地震」は同領域の「プレート間巨大地震」(M7.9 程度)とされているが、どちらも、30 年以内に発生する確率はⅢランク(高い)に該当する。
*:海溝型地震における今後30年以内の地震発生確率が26%以上を「Ⅲランク」、3%~26%未満を「Ⅱランク」、3%未満を「Ⅰランク」、不明(すぐに地震が起きることを否定できない)を「Xランク」と表記している。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 4月27日に十勝地方南部の深さ約85kmでM6.2の地震が発生した。この地震の発震機構は北北東-南南西方向に張力軸を持つ型で、太平洋プレート内部で発生した地震である。
GNSS観測によると、今回の地震に伴う有意な地殻変動は観測されていない。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 5月15日に宮城県沖の深さ約45kmでM6.4の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。
GNSS観測によると、この地震に伴い岩手県の大船渡観測点で東南東方向に約2cmの地殻変動が観測された。また、この地震の後、およそ2週間で、岩手県の釜石観測点で東方向に約1cm の水平変動が観測されている。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 5月20日に沖縄本島近海の深さ約50kmでM5.9の地震が発生した。この地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。
GNSS観測によると、この地震に伴う有意な地殻変動は観測されていない。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 6月8日にフィリピン諸島、ミンダナオでMw7.7の地震が発生した。この地震の発震機構は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。この地震により、父島二見(ふたみ)観測点で17cm(暫定値)など、関東地方から沖縄県にかけての太平洋沿岸、伊豆諸島及び小笠原諸島で津波を観測した。

○ 6月16日に茨城県南部の深さ約50kmでM5.5の地震が発生した。この地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。
GNSS観測によると、この地震に伴う有意な地殻変動は観測されていない。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 6月25日07時30分に岩手県沖の深さ約45kmでM7.2の地震が発生した。この地震により青森県で最大震度6強を観測し、負傷者が出るなどの被害を生じた。また、この地震により北海道から東北地方にかけて長周期地震動階級2を観測した。
この地震により、岩手県の久慈港観測点(港湾局)で0.1m(速報値)の津波を観測した。
○ 発震機構は西北西―東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型であり、発震機構及び震源の深さから太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震と考えられる。
○ 今回の地震に伴い、岩手県のKiK-net 九戸(くのへ)観測点で1,225gal(三成分合成)など、大きな加速度を観測した。
○ GNSS観測によると、今回の地震に伴って、岩手県の種市観測点が東南東方向に約2cm移動するなど、岩手県北部から青森県にかけて地殻変動が観測された。
○ 今回の地震の震央周辺では、同日20時58分にM4.8(最大震度4)、6月28日にM6.1(最大震度5弱)、7月1日にM6.1(最大震度4)の地震が発生している。最大震度1以上を観測した地震は6月25日から7月8日までに31回発生するなど、地震活動は継続しており、現状程度の地震活動は当分続くと考えられる。GNSS観測、地震波を用いた解析から推定されるM7.2の震源断層は破壊開始点付近に広がっている。
○ 今回の地震活動域の南東側では、2025年11月9日の三陸沖(M6.9)、2026年4月20日の三陸沖(M7.7)の地震活動が見られる。これらの一連の地震活動域の東側では、2025年11月4日の三陸沖の地震(M5.3)が発生して以降、微動活動が断続的に継続している。
GNSS観測によると、4月20日の三陸沖の地震(M7.7)の後、およそ2か月間で、岩手県のS洋野(ひろの)観測点が東南東方向に約5cm変動するなど、岩手県を中心に余効変動と考えられる水平変動が観測されている。余効変動から推定される余効すべりは、4月20日の三陸沖(M7.7)の地震活動域とその西側及び今回の地震活動域の東側で継続していると考えられる。また、その周辺では、繰り返し地震の解析から、非地震性すべりが継続していると考えられる。
- 青森県東方沖・岩手県沖・三陸沖 周辺の地震活動
- 2026年6月の日本海溝北部における微動活動
- 三陸沖の地震(4月20日 M7.7)後の観測データ(暫定)
- GNSSデータから推定された東北地方のゆっくりすべり(暫定)
- 繰り返し地震から推定した非地震性すべりの推移
○ 今回の地震活動は、「平成6年(1994年)三陸はるか沖地震」(M7.6)の震源域の西端付近における最大余震(1995年1月7日のM7.2)の震央付近で発生している。なお、今回の地震活動域を含む2025年11月からの三陸沖から岩手県沖にかけての一連の地震活動域、「平成6年(1994年)三陸はるか沖地震」の震源域及び2025年12月8日の青森県東方沖(M7.5)の地震活動域は、「1968年十勝沖地震」(M7.9)の震源域内のそれぞれ南部、中部、北部に位置する。
○ 今回の地震は、地震調査委員会が「日本海溝沿いの地震活動の長期評価(平成31年2月26日公表)」で想定していた「青森県東方沖及び岩手県沖北部」の領域で発生する「ひとまわり小さいプレート間地震」(M7.0~M7.5程度)であり、30年以内に発生する確率はⅢランク(高い)(*)に該当する。これは、海溝型地震の中では、地震発生確率が最も高いものと位置づけられる。なお、「平成6年(1994年)三陸はるか沖地震」は「青森県東方沖及び岩手県沖北部」の「ひとまわり小さいプレート間地震」とされ、また、「1968年十勝沖地震」は同領域の「プレート間巨大地震」(M7.9程度)とされているが、どちらも、30年以内に発生する確率はⅢランク(高い)に該当する。
*:海溝型地震における今後30 年以内の地震発生確率が26%以上を「Ⅲランク」、3%~26%未満を「Ⅱランク」、3%未満を「Ⅰランク」、不明(すぐに地震が起きることを否定できない)を「Xランク」と表記している。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 6月26日22時28分に山梨県東部・富士五湖の深さ約20kmでM5.6の地震が発生した。この地震により山梨県で最大震度6弱を観測し、負傷者が出るなどの被害を生じた。
○ この地震の発震機構は北西―南東方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。
○ 今回の地震に伴い、山梨県のK-NET 大月観測点で、1,004gal(三成分合成)など、大きな加速度を観測した。また、震度6弱を観測した山梨県の富士河口湖町長浜観測点では、観測点付近の表層地盤特性の影響により周期0.5秒程度の揺れが卓越したことが、周辺の観測点よりも大きな震度となった一因と考えられる。
○ GNSS観測の結果によると、今回の地震に伴う有意な地殻変動は観測されていない。
○ 6月30日までに最大震度1以上を観測した地震が9回発生している。
○ 今回の地震活動域の周辺では、1983年8月8日にM6.0の地震が発生するなど、M4.0以上の地震が時々発生している。また、過去にM4~5程度の地震が続発した事例がある。2012年1月28日には、07時39分にM4.9の地震(最大震度4)が発生した直後の07時43分にM5.4の地震(最大震度5弱)が発生したほか、2021年12月3日には、02時17分にM4.1の地震(最大震度4)が発生した直後の06時37分にM4.8の地震(最大震度5弱)が発生した。
○ 今回の地震活動は、フィリピン海プレートが陸のプレートに衝突することに起因すると考えられる。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。

○ 7月28日16時27分に熊本県熊本地方の深さ約15kmでマグニチュード(M)7.1の地震が発生した。この地震により熊本県で最大震度7を観測し、被害を伴った。また、熊本県で長周期地震動階級4を観測した。この地震の発震機構は北北西-南南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震である。
○ 地震の発生数は増減を繰り返しながら大局的には緩やかに減少しているが、地震活動は依然として活発な状態が継続しており、北東-南西に延びる50㎞程度の範囲に広がっている。8月12 日09 時までの最大の地震は、7月28日17時08分に発生したM6.1の地震であり、最大震度1以上を観測した地震が623回発生した。
○ M7.1の地震に伴い、熊本県のKiK-net 三角(みすみ)観測点及び熊本県宇城市豊野町(とよのまち)の自治体震度観測点でそれぞれ1,667gal 及び2,438gal(共に三成分合成)など、大きな加速度を観測した。
○ GNSS観測によると、M7.1の地震に伴って、熊本県八代市の千丁(せんちょ う)観測点が北東方向に約87cm 移動するなど、熊本県を中心に広い範囲で地殻変動が観測された。また、「だいち2号」及び「だいち4号」の合成開口レーダー干渉解析結果によると、今回の地震活動域付近に大きな地殻変動がみられる。
- 令和8年熊本地震(7月28日 M7.1)前後の地殻変動(暫定)
- 「だいち2号」及び「だいち4号」観測データの3次元解析、SAR 干渉解析による令和8年熊本地震(2026年7月28日)に伴う地殻変動
- GNSS統合解析による令和8年熊本地震の地震時地殻変動
○ 地殻変動観測、地震波を用いた解析及び地震活動の分布から推定されるM7.1の震源断層は、長さ30~40㎞程度の横ずれを主とする北西傾斜の断層であり、そのうち北東部で大きなすべりが生じたと推定される。断層すべりは破壊開始点から浅部に広がっている。
○ 今回の地震活動域付近には布田川断層帯・日奈久断層帯が存在している。今回の地震活動は、日奈久断層帯の3つの区間(高野-白旗区間、日奈久区間、八代海区間)のうち、主に高野-白旗区間及び日奈久区間に沿って分布している。M7.1の震源断層の主たる部分は、日奈久断層帯の高野-白旗区間の一部及び日奈久区間の北東部に及んでいると考えられる。
現地調査及び空中写真の判読の結果によると、日奈久断層帯の高野-白旗区間、日奈久区間の北東部などで地表地震断層が確認されており、氷川町付近では最大約2mの右横ずれ変位が生じた。また、北西側低下の正断層成分を伴う地表地震断層も確認されている。
GNSS観測によると、7月28日のM7.1の地震の後、日奈久断層帯の日奈久区間の南西部を中心に、熊本県及びその周辺で余効変動と考えられる地殻変動が観測されている。
○ 今回の地震活動域の北東には「平成28年(2016年)熊本地震」の地震活動域が熊本県熊本地方から大分県中部に存在する。熊本県阿蘇地方から今回の地震活動を含む領域では、「平成28年(2016年)熊本地震」発生以前に比べ、地震活動が活発な状態が継続していた。
○ 地震調査委員会は、日奈久断層帯の高野-白旗区間及び日奈久区間について、活動時にそれぞれM6.8程度、M7.5程度の地震が発生する可能性があり、30年以内の地震発生確率はそれぞれXランク(不明)、S*ランク(高い)※2と評価していた。また、日奈久断層帯を含む九州南部の区域では、M6.8以上の地震の発生確率は7-18%と評価していた。
○ 今後1か月程度、最大震度5弱程度以上の地震に注意が必要である。なお、最大震度5強程度以上の地震についても、平常時と比べると依然として発生しやすい状況である。地震活動域は広範囲であり、地震の規模や震源との位置関係によってはM7.1の地震による揺れよりも強く揺れる可能性がある。また、海底で規模の大きな地震が発生した場合、津波に注意する必要がある。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称である。
※1:「令和8年熊本地震」(気象庁が定めた名称)は、令和8年7月28日に熊本県熊本地方で発生したM7.1の地震及びそれ以降に発生した一連の地震活動を指す。
※2:活断層における今後30年以内の地震発生確率が3%以上を「Sランク」、0.1~3%未満を「Aランク」、0.1%未満を「Zランク」、不明(過去の地震データが少ないため、確率の評価が困難)を「Xランク」と表記している。地震後経過率※3が0.7以上である活断層については、ランクに「*」を付記している。Zランクでも、活断層が存在すること自体、当該地域で大きな地震が発生する可能性を示す。
※3:最新活動(地震発生)時期から評価時点までの経過時間を、平均活動間隔で割った値。最新の地震発生時期から評価時点までの経過時間が、平均活動間隔に達すると1.0となる。
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