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  1. 都道府県ごとの地震活動
  2. 九州・沖縄地方の地震活動の特徴
  3. 宮崎県の地震活動の特徴

宮崎県の地震活動の特徴

 宮崎県に被害を及ぼす地震は、主に日向灘などの県東方の海域で発生する地震と、陸域や沿岸部の浅い場所で発生する地震と、南海トラフ沿いの巨大地震です。

  宮崎県とその周辺の主な被害地震(図をクリックすると拡大表示)
宮崎県とその周辺の主な被害地震  宮崎県東方沖の日向灘では、ほぼ十数年から数十年に一度の割合でM7クラスの地震が発生し、多くの場合津波を伴います。例えば、1662年の地震(M7.6)、1941年の地震(M7.2)や1968年の地震(M7.5)では、地震の揺れによる被害とともに津波被害も生じました。一方、1931年の地震(M7.1)及び1961年の地震では、津波は小さく、地震の揺れによる大きな被害が出ました。このような津波の小さな地震は、震源域が比較的陸域に近く、震源がやや深かったと考えられます。また、より北側の日向灘北部から豊後水道にかけての地震でも被害を受けることがあります。例えば、この地域を震源域とする1769年の地震(M7 3/4)では、延岡などで被害が生じました。
 陸域の下へ深く沈み込んだ(100~150kmほど)フィリピン海プレート内の地震で被害を受けることがあります。1898年の九州中部の深い地震(M6.7、深さ約150km)や1899年の宮崎県南部の深い地震(M6.4、深さ約100km)では小被害が生じ、1909年の宮崎県西部の深い地震(M7.6、深さ約150km)では、宮崎市周辺などで煙突の倒壊や家屋の半壊などの被害が生じました。
 宮崎県には主な活断層はありませんが、火山活動によって陸域の浅いところで発生する地震によって、局所的に大きな被害を受ける場合があります。被害が大きかったのは、1968年の「えびの地震」(M6.1)であり、1967年11月にM6.0の地震、1968年2月12日にM5.7とM6.1の2つの地震が発生するなど、比較的大きな地震が5月頃まで続きました。この地震では、えびの町(旧名、現在のえびの市)を中心に多くの住家が全半壊し、多数の山(崖)崩れが発生しました。県内では、負傷者32名、住家全壊333棟、家屋半壊434棟などの被害が生じました。えびの地方には、1913年にも5月と7月の2度にわたって群発地震が発生しています。
 宮崎県では、南海トラフ沿いの巨大地震のなかで、四国沖から紀伊半島沖が震源域となった場合、強い揺れや津波による被害を受けることもあります。例えば、1707年の宝永地震(M8.6)では延岡や宮崎などで十数名の死者を出し、1946年の南海地震(M8.0)では2m近い高さの津波が押し寄せて、家屋半壊、船舶の流出損壊、浸水家屋などの被害が生じました。また、海外の地震によっても被害が生じることがあり、1960年の「チリ地震津波」では、最大2m前後の津波が来襲し、満潮時と重なって、沿岸地域で床上浸水をはじめ、水田の冠水、船舶被害などの被害が生じました。
 宮崎県では顕著な活断層はほとんど知られていません。
 また、県内に被害を及ぼす可能性のある海溝型地震には、日向灘の巨大地震日向灘のひとまわり小さい地震及び南海トラフの地震があります。
 延岡市や宮崎市など平野部は、やや弱い地盤であるため、地震が発生した場合には他の地域より揺れが大きくなる可能性があります。
 県内全域は、南海トラフの地震で著しい地震災害が生じるおそれがあり、「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定されています。また、延岡市をはじめ日向灘沿岸部の10市町は全て「南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域」に指定されています。

  【 宮崎県周辺の主要活断層帯と海溝で起こる地震 】   【 宮崎県に被害を及ぼした主な地震 】
  【 確率論的地震動予測地図 】  【 リンク 】

○宮崎県周辺の主要活断層帯と海溝で起こる地震  [上に戻る]

地震 マグニチュード 地震発生確率
(30年以内)

【地震発生確率値の留意点】
海溝型地震
南海トラフ 南海トラフで発生する地震 8~9クラス 70%~80%
日向灘及び
南西諸島海溝
周辺
日向灘 8程度  -
ひとまわり小さい地震 7.0~7.5程度 80%程度
安芸灘~伊予灘~豊後水道 6.7~7.4程度 40%程度
九州中央部 7.0~7.5程度  -
南西諸島周辺及び与那国島周辺 8.0程度  -
ひとまわり小さい地震 南西諸島周辺 7.0~7.5程度  -
与那国島周辺 7.0~7.5程度 90%程度以上
南西諸島北西沖 7.0~7.5程度 60%程度
内陸の活断層で発生する地震
布田川断層帯・
日奈久断層帯
布田川断層帯(布田川区間) 7.0程度 ほぼ0%
布田川断層帯(宇土区間) 7.0程度 不明
布田川断層帯(宇土半島北岸区間) 7.2程度以上 不明
日奈久断層帯(高野−白旗区間) 6.8程度 不明
日奈久断層帯(日奈久区間) 7.5程度 ほぼ0%~6%
日奈久断層帯(八代海区間) 7.3程度 ほぼ0%~16%
人吉盆地南縁断層 7.1程度 1%以下
緑川断層帯 7.4程度 不明
  (算定基準日: 2024年1月1日)


○宮崎県に被害を及ぼした主な地震  [上に戻る]

西暦(和暦) 地域(名称) 主な被害(括弧は全国での被害)
1662年10月31日
(寛文2)
日向・大隅 7.6 日向灘沿岸に被害。家屋の損壊多く、死者あり。
1707年10月28日
(宝永4)
(宝永地震) 8.6 (死者20,000人、家屋全壊60,000棟、同流失20,000棟。)延岡で家 屋倒壊9棟、流失16棟、田に浸水80町など。
1769年8月29日
(明和6)
日向・豊後・肥後 7 3/4 延岡城で破損大。家屋全壊多数。津波あり。
1854年12月24日
(安政元)
(安政南海地震) 8.4 (安政東海地震の32時間後に発生、二つの地震の被害や、津波被害と区別困難。)延岡と宮崎で家屋倒壊30棟など。
1909年11月10日
(明治42)
宮崎県西部 7.6 宮崎市などで被害。東臼杵郡で家屋全壊2棟。
1931年11月2日
(昭和6)
日向灘 7.1 宮崎・都城・佐土原・生目などで被害大。死者1人、負傷者29人、家屋全壊4棟。
1968年2月21日
(昭和43)
(えびの地震) 6.1 負傷者32人、住家全壊333棟。
1968年4月1日
(昭和43)
(1968年日向灘地震) 7.5 負傷者7人。
2016年4月14日~
(平成28)
(平成28年(2016年)熊本地震)
【地震本部の評価】
→平成28年4月15日公表
→平成28年4月17日公表
→平成28年5月13日公表
→地震調査委員長見解
(平成28年5月13日公表)

【リンク集】
6.5(4月14日)
7.3(4月16日)
負傷者8人、住家半壊2棟(平成31年4月12日、消防庁調べ)。


○確率論的地震動予測地図  [上に戻る]

確率論的地震動予測地図(宮崎県)

 「今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」(評価基準日:2020年1月1日)
を示した地震動予測地図です。
 詳しい内容を知りたい方は、「全国地震動予測地図2020年版」をご覧下さい。
 全国地震動予測地図の詳細なデータや関連情報は地震ハザードステーション(J-SHIS)をご参照下さい。


○リンク  [上に戻る]

 地震動予測地図等

 長期評価等

 地震活動等

 津波評価等

  • 津波評価
    地震調査委員会では、津波予測の手順を標準化し、「波源断層を特性化した津波の予測手法(津波レシピ)」を公表しています。また、長期評価の結果と津波レシピをもとに、津波評価を進めています。
    • 津波予測手法
      「波源断層を特性化した津波の予測手法(津波レシピ)」についてのページです。
    • 南海トラフ沿いで発生する大地震の確率論的津波評価
      南海トラフ沿いで発生する大地震を対象に、長期評価の結果と津波予測の手順をもとに、公表時から30年以内に長期評価で想定される大地震が発生し、海岸の津波高がある高さ以上になる確率を評価した報告書です。

 地方自治体等

  • 宮崎地方気象台
    宮崎地方気象台のページです。宮崎県の地震概況や過去の被害地震などについて閲覧することができます。
  • 宮崎県
    宮崎県防災・危機管理情報のページです。地域防災計画など、様々な情報を閲覧することができます。


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