香川県の地震活動の特徴
香川県とその周辺の主な被害地震(図をクリックすると拡大表示)
香川県に被害を及ぼした海溝型地震については、南海トラフ沿いの大地震の中で、四国沖から紀伊半島沖が震源域になった場合に、強い揺れや津波による被害をたびたび受けてきました。例えば、1707年の宝永地震(M8.6)や1854年の安政南海地震(M8.4)では死者や家屋全壊などの被害が生じました。1946年の昭和南海地震(M8.0)でも、死者52人、多数の家屋全壊や家屋浸水などの被害が生じました。
県内の陸域または沿岸域の浅い場所で発生した被害地震はほとんど知られていません。
中国・四国地方以外を震源とする地震では、平成7年(1995年)兵庫県南部地震(M7.3)などのように周辺地域で発生した地震によって被害を受けたこともあります。
【 香川県周辺の主要活断層帯と海溝で起こる地震 】
【 香川県に被害を及ぼした主な地震 】 【 リンク 】
○香川県周辺の主要活断層帯と海溝で起こる地震 [上に戻る]
地震 | マグニチュード | 地震発生確率 (30年以内) 【地震発生確率値の留意点】 |
||
海溝型地震 | ||||
南海トラフ | 南海トラフで発生する地震 | 8~9クラス | 70%~80% | |
日向灘および 南西諸島海溝 周辺 |
安芸灘~伊予灘~豊後水道 | 6.7~7.4 | 40%程度 | |
内陸の活断層で発生する地震 | ||||
六甲・淡路島断層帯 | 主部 (六甲山地南縁− 淡路島東岸区間) |
7.9程度 | ほぼ0%~1% | |
主部 (淡路島西岸区間) | 7.1程度 | ほぼ0% | ||
先山断層帯 | 6.6程度 | ほぼ0% | ||
中央構造線断層帯 | 金剛山地東縁区間 | 6.8程度 | ほぼ0% | |
五条谷区間 | 7.3程度 | 不明 | ||
根来区間 | 7.2程度 | 0.008%~0.3% | ||
紀淡海峡-鳴門海峡区間 | 7.5程度 | 0.005%~1% | ||
讃岐山脈南縁東部区間 | 7.7程度 | 1%以下 | ||
讃岐山脈南縁西部区間 | 8.0程度 もしくはそれ以上 |
ほぼ0%~0.4% | ||
石鎚山脈北縁区間 | 7.3程度 | 0.01%以下 | ||
石鎚山脈北縁西部区間 | 7.5程度 | ほぼ0%~12% | ||
伊予灘区間 | 8.0程度 もしくはそれ以上 |
ほぼ0% | ||
豊予海峡-由布院区間 | 7.8程度 | ほぼ0% | ||
長尾断層帯 | 7.3程度 | ほぼ0% | ||
上法軍寺断層 | 6.0程度 | 不明 | ||
上浦-西月ノ宮断層 | 6.5程度 | 不明 | ||
山崎断層帯 | 那岐山断層帯 | 7.3程度 | 0.06%~0.1% | |
主部 (北西部) | 7.7程度 | 0.1%~1% | ||
主部 (南東部) | 7.3程度 | ほぼ0%~0.01% | ||
草谷断層 | 6.7程度 | ほぼ0% |
○香川県に被害を及ぼした主な地震 [上に戻る]
西暦(和暦) | 地域(名称) | M | 県内の主な被害 |
1707年10月28日 (宝永4) |
(宝永地震) | 8.6 | 死者28人、家屋倒壊929棟、丸亀城破損。五剣山の一峰崩落。津波被害あり。(地震調査委員会,2009) |
1854年12月23日 1854年12月24日 (安政元) |
(安政東海地震) (安政南海地震) |
いずれも 8.4 |
死者5人、負傷者19人、家屋倒壊2,961棟。(地震調査委員会,2009) |
1946年12月21日 (昭和21) |
(昭和南海地震) | 8.0 | 死者52人、負傷者273人、住家全壊317棟。 |
1995年より前の地震は死者または全壊家屋が発生した場合に、以降の地震は負傷者(重傷)が発生した場合に取り上げた。Mについては、1922年より前の地震は長期評価(記載がない場合は宇佐美ほか,2013)、以降の地震は気象庁震源カタログによる。被害については、1995年より前の地震は宇佐美ほか(2013)、以降の地震は総務省消防庁ホームページによる。家屋の被害状況を説明にあたって、「潰」「倒潰」は「倒壊」に、「全潰」「全壊」は「全壊」と表記した。また、家屋や建物の単位はすべて「棟」に統一した。
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地震動予測地図等
- 全国地震動予測地図
「全国地震動予測地図」 のページです。 - 地震ハザードステーション(J−SHIS)
防災科学技術研究所の地震ハザードステーション(J−SHIS)です。地震動予測地図の各種地図の閲覧、数値データ等のダウンロードが可能です。 - 長周期地震動予測地図
将来ある特定の地震が発生した際に生じる長周期地震動の揺れの強さや性質を予測した地図です。 - 強震動評価
ある特定の震源断層に着目して、そこで地震が発生した場合に周辺の地域がどの程度の強い揺れに見舞われるかを示した地図です (震源断層を特定した地震動予測地図)。- 「四国地域の活断層の長期評価(第一版)」で評価対象となった活断層で発生する地震の予測震度分布(簡便法計算結果)
四国地域評価において新たに詳細な評価を行った断層帯および評価の改訂を行った主要活断層帯について、簡便法により予測震度分布を計算した結果を掲載しています。
掲載した活断層: 中央構造線断層帯,長尾断層帯,上法軍寺断層,上浦-西月ノ宮断層,綱附森断層 - 中央構造線断層帯(金剛山地東縁区間、和泉山脈南縁区間)での地震を想定した予測震度分布(PDF 3.3MB)
「中央構造線断層帯(金剛山地東縁−伊予灘)の評価(一部改訂)」とあわせて示した予測震度分布です。 - 中央構造線断層帯(金剛山地東縁−和泉山脈南縁)の地震を想定した強震動評価 ( html版 / PDF版(7.1MB) )
- 山崎断層帯の地震による予測震度分布(簡便法)(PDF 647KB)
山崎断層帯の長期評価(一部改訂)(平成25年7月19日公表)の公表とあわせて示した予測震度分布です。 - 山崎断層帯の地震を想定した強震動評価 ( html版 / PDF版(23MB) )
- 「四国地域の活断層の長期評価(第一版)」で評価対象となった活断層で発生する地震の予測震度分布(簡便法計算結果)
- 長周期地震動予測地図作成等支援事業
文部科学省では、「新しい総合的かつ基本的な施策」(地震調査研究推進本部,2009)の中で今後推進すべき研究とされた長周期地震動について、平成22年度から研究機関に委託して調査研究を行っています。 - 中央構造線断層帯(金剛山地東縁−和泉山脈南縁)における重点的な調査観測
文部科学省では、「今後の重点的な調査観測について」(地震調査研究推進本部,2005)の中で、将来地震が発生した場合に予想される地震の規模が大きく(マグニチュード8程度を目安とする)、地震の発生確率が高い断層とされた中央構造線断層帯(金剛山地東縁−和泉山脈南縁)について、大学に委託し、平成25年度から27年度に重点的な調査観測を実施しました。 - 南海トラフ広域地震防災研究プロジェクト
文部科学省では、南海トラフから南西諸島海溝域までの震源モデルを構築、地震・津波の被害予測とその対策、発災後の復旧・復興対策を検討し、地域の特性に応じた課題に対する研究成果の活用を推進させるため、平成25年度より研究機関に委託して研究プロジェクトを実施しています。 - 東海・東南海・南海地震の連動性評価研究プロジェクト
東海・東南海・南海地震については、今後30年以内の発生確率が非常に高く、これら3つの地震は将来連動して発生する可能性も高いことから、これら3つの地震の時空間的な連動性を評価するため、海底稠密地震・津波・地殻変動観測や物理モデルの構築、シミュレーション研究、強震動・津波予測、被害想定研究等を総合的に行っています。 - 内閣府 東南海・南海地震対策
内閣府の東南海・南海地震対策のページです。 - 内閣府 南海トラフ巨大地震対策
内閣府の南海トラフ巨大地震対策のページです。
長期評価等
- 長期評価
- 海溝型地震の将来の発生可能性についての評価
- 内陸の活断層帯の将来の地震発生の可能性についての評価
- 中国地域の活断層の長期評価
中国地域(評価の対象としたのは、山口県、広島県、島根県、岡山県、鳥取県、及び愛媛県、香川県の一部の島嶼部)における活断層で発生する地震について、その活動が社会的、経済的に大きな影響を与えると考えられるマグニチュード6.8以上の地震を主対象とし、これまでに行われた調査研究成果等に基づき、長期評価を行いました。 - 四国地域の活断層の長期評価
四国地域における活断層で発生する地震について、その活動が社会的、経済的に大きな影響を与えると考えられるM6.8以上の地震を主対象とし、これまでに行われた調査研究成果等に基づき、長期評価を行いました。
- 活断層調査
【六甲・淡路島断層帯】- 兵庫県 平成8年度 六甲断層帯に関する調査成果報告書
- 神戸市 平成8年度 六甲断層帯(神戸市域)に関する調査成果報告書
- 神戸市 平成9年度 六甲断層帯(神戸市域)に関する調査成果報告書
- 兵庫県 平成13年度 六甲・淡路島断層帯に関する調査成果報告書
- 兵庫県 平成14年度 六甲・淡路島断層帯に関する調査成果報告書
- 兵庫県 平成15年度 六甲・淡路島断層帯に関する調査成果報告書
- 兵庫県 平成16年度 六甲・淡路島断層帯に関する調査成果報告書
- 和歌山県 平成10年度 中央構造線断層帯(和泉山地南縁−金剛山地東縁)に関する調査成果報告書
- 徳島県 平成9年度 中央構造線断層帯(讃岐山脈南縁)に関する調査成果報告書
- 徳島県 平成10年度 中央構造線断層帯(讃岐山脈南縁)に関する調査成果報告書
- 徳島県 平成11年度 中央構造線断層帯(讃岐山脈南縁)に関する調査成果報告書
- 愛媛県 平成8年度 中央構造線伊予断層帯に関する調査成果報告書
- 愛媛県 平成9年度 中央構造線断層帯(愛媛北西部)に関する調査成果報告書
- 愛媛県 平成10年度 中央構造線断層帯(愛媛北西部・石鎚山脈北縁)に関する調査成果報告書
- 兵庫県 平成11年度 中央構造線断層帯(愛媛北西部・石鎚山脈北縁・讃岐山脈南縁)に関する調査成果報告書
- 財団法人地域地盤環境研究所 平成19年度 中央構造線断層帯(和泉山脈南縁−金剛山地東縁)の活動性および活動履歴調査(「基盤的調査観測対象断層帯の追加・補完調査」成果報告書 No.H19−5) (PDF 23MB)
- 中央構造線断層帯(金剛山地東縁−和泉山脈南縁)における重点的な調査観測
文部科学省では、「今後の重点的な調査観測について」(地震調査研究推進本部,2005)の中で、将来地震が発生した場合に予想される地震の規模が大きく(マグニチュード8程度を目安とする)、地震の発生確率が高い断層とされた中央構造線断層帯(金剛山地東縁−和泉山脈南縁)について、大学に委託し、平成25年度から27年度に重点的な調査観測を実施しました。
- 産業技術総合研究所 活断層データベース
日本全国の活断層(活動セグメント)の分布とそのパラメータ、日本の活断層に関係する文献の書誌データ、文献から採録された調査地点ごとの調査結果データ、地下数十キロメートルまでの地下構造データが収録されています。 - 国土地理院 活断層図(都市圏活断層図)
国土地理院の活断層図(都市圏活断層図)のページです。
地震活動等
- 毎月の地震活動の評価
地震調査委員会による毎月(および臨時)の地震活動の評価です。
【平成12年(2000年)鳥取県西部地震】 - 主な地震活動の評価
各地震活動について、これまでに公表された評価結果をとりまとめたものです。 - 日本の地震活動 −被害地震から見た地域別の特徴−
全国の地震活動の概要と地震に関する基礎知識、そして、日本を北海道、東北、関東、中部、近畿、中国・四国及び九州・沖縄に区分し、その地方の地震活動の概要をはじめ、その地域に被害を及ぼす地震のタイプ、これまでに発生した主な被害地震の概要、都道府県別(北海道は地域別)の特徴について書かれています。 - 震源・震度に関する情報
気象庁、防災科学技術研究所、大学などの地震観測データに基づく震源・震度に関する情報です。 - 地震に関するパンフレット
地震発生のしくみ、地震調査研究推進本部の取組などを解説した各種パンフレットです。
津波評価等
- 津波評価
地震調査委員会では、津波予測の手順を標準化し、「波源断層を特性化した津波の予測手法(津波レシピ)」を公表しています。また、長期評価の結果と津波レシピをもとに、津波評価を進めています。 - 津波予測手法
「波源断層を特性化した津波の予測手法(津波レシピ)」についてのページです。 - 南海トラフ沿いで発生する大地震の確率論的津波評価
南海トラフ沿いで発生する大地震を対象に、長期評価の結果と津波予測の手順をもとに、公表時から30年以内に長期評価で想定される大地震が発生し、海岸の津波高がある高さ以上になる確率を評価した報告書です。
地方自治体等
- 高松地方気象台
高松地方気象台のページです。香川県の地震・津波災害等の情報を閲覧することができます。
- 香川県
かがわ防災Webポータルです。災害情報、防災知識、地震被害想定調査など、様々な情報を閲覧できます。
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