合成開口レーダー
人工衛星や航空機にレーダーを搭載して飛行し、移動中に地表へのマイクロ波の照射と地表からの反射波の受信を行ってその情報を合成することで、大型アンテナと同等の高い分解能を実現したレーダーシステムのことです。一定の時間間隔をおいた2種類の観測データを得ることによって、その期間内の地表面の変動を、広範囲かつ高分解能で捉えることができます。
水準測量やGNSSなど、これまでの地殻変動観測では、ある特定の線上または点の変位しか把握することができませんでしたが、合成開口レーダーを用いた観測では、面的に変位を把握できることに特徴があります。一方で、人工衛星等の飛行周期でしか観測ができないため、時間的に連続な観測はできません。