アスペリティ
アスペリティモデルとは、震源断層面上での不均質性を表す概念モデルのひとつです。プレート境界や活断層などの断層面上で、通常は強く固着していて、ある時に急激にずれて(すべって)地震波を出す領域のうち、周囲に比べて特にすべり量が大きい領域のことを、アスペリティといいます。1981年に金森博雄博士によって提唱されました。
アスペリティの位置、形状、大きさや、アスペリティにおいてすべる量は、地震の性質を決める重要な要素となります。同じアスペリティがほぼ一定の時間間隔ですべって地震を起こすと仮定したモデルを、固有地震モデルと呼び、地震調査研究推進本部における地震発生の長期評価などにも取り入れられています。
また、アスペリティでは、とくに強い地震波を出すとされ、強震動の研究などでも重要視されています。
アスペリティという用語については、厳密に分けるといくつかの定義があるため、学術的に厳密な議論を行う際には、どのような意味で使われているかに注意を払う必要があります。