沖積層
現在の河川や海の働き(堆積作用)により形成された地層,すなわち最も新しい地層のこと。主に固まっていない泥、砂、石などからなり,低地(沖積平野)を形成している。
沖積層の形成過程は、以下のとおりである。
約18,000年前に海面が最も低下した時期があり、その時期に河川が侵食して深い谷を形成した。その後の海面上昇によりこの谷は堆積物に埋められた。その堆積物が沖積層である。
沖積層は、一般にその下にある古い地層(基盤)に比べ軟弱で、地震に対する危険度も高い。沖積層の厚い(30m程度以上)ところは、地震の際地震動が増幅されやすく、また、構造物の不同沈下や液状化などの地盤災害を起こしやすい。
沖積平野は日本全土の約13%にすぎないが、日本の主要な都市は沖積平野に集中している。そのため、軟弱地盤対策が我が国の地震防災の基本的課題となる。