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  1. 地震・津波の提供情報
  2. コラム
  3. 情報科学を活用した地震調査研究プロジェクト 地震・測地データ活用アイデアコンテストを開催

(広報誌「地震本部ニュース」令和6年(2024年)夏号)

 「情報科学×地震学」分野の発展を目指す「情報科学を活用した地震調査研究プロジェクト(STAR-Eプロジェクト)」の一環として、中高生等を対象に、2024年7月8日(月)~8月24日(土)に地震・測地データ活用アイデアコンテストを開催しました。高校生を中心に合計15組(33名)の応募があり、8月24日(土)の最終審査会では1次審査を通過した7組(13名)がアイデアを競いました。

● 最優秀賞・アイデア大賞(ダブル受賞)

アイデア名:「アンプリチュード法」で地震動被害の予測を世界へ~低密度観測点での地震被害の予測~

受賞者:中河颯太(筑波大学附属駒場高等学校)

アイデアの概要:緊急地震速報技術を応用・発展することで、少ない観測点でも効率的に最適解を探索でき、特異な状況にも対応できる手法を提案。世界各国に導入した場合でも高精度に震度の推計を行い、有事の際の被害軽減に貢献する。

● 情報科学×地震学奨励賞

アイデア名:津波避難のお供「Evacumate」~津波からの避難を助けるアプリケーションの開発~

受賞者:大谷優介、三島宏介、趙天傲(聖光学院高等学校)

アイデアの概要:津波警報が出た際、最適化された経路で全ての住民が安全かつ迅速に、トラブルや混雑を避けて避難することを可能とするアプリケーションを開発する。

● 審査員特別賞

アイデア名:地下水、温泉水を活用した地震観測法と被災時の生活水獲得

受賞者:宍戸彩花(仙台市立仙台青陵中等教育学校)

アイデアの概要:被害状況に応じて速く安全に逃げられるルートを即時に伝え、速やかで安全な避難経路を伝達する。また、被災後の避難生活で使用できる水の場所を即時に伝えることで、被災時の生活水の確保につなげる。

【審査員】

・樋口 知之 氏(STAR-Eプロジェクトマネージャー)

・内出 崇彦 氏(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

・加納 将行 氏(東北大学大学院理学研究科)

・久保 久彦 氏(国立研究開発法人 防災科学技術研究所)

・長尾 大道 氏(東京大学地震研究所)

・矢野 恵佑 氏(情報・システム研究機構 統計数理研究所)


 最終審査会は、東京会場、仙台会場、オンラインのハイブリッド形式で開催されました。プログラミングを用いたアイデアや、新たな計算手法の提案といった具体性の高い発表があり、審査員からの鋭い質問にも堂々と回答するなど学会のような活気でした。発表後には来場者を交えた意見交換や、STAR-Eプロジェクトの研究紹介が行われ、次世代を担う中高生と研究者が交流を深める場となりました。本プロジェクトでは引き続き、次世代の研究者の育成も含めた「情報科学×地震学」分野の発展を目指していきます。

※ 仙台会場の運営は、東北大学「科学者の卵養成講座」事務局の皆様にご支援いただきました。ここに御礼申し上げます。

(広報誌「地震本部ニュース」令和6年(2024年)夏号)

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