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  3. 情報科学を活用した地震調査研究プロジェクト(STAR-Eプロジェクト) ‐ 第1回研究者・学生向けイベントを開催しました ‐

(広報誌「地震本部ニュース」令和5年(2023年)春号)

 近年、IoT、ビッグデータ、AIといった情報科学分野の科学技術・イノベーションは著しく進展し、地震分野においても情報科学分野の技術導入や連携が進みつつあります。令和元年5月に政府の地震調査研究推進本部で策定された、「地震調査研究の推進について―地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策(第3期)―」においても、我が国の地震調査研究が今後、新たな科学技術も活用しながら、防災・減災の観点から社会に対する更なる貢献をしていくことへの期待が示されたところです。

 このような背景を踏まえ、文部科学省では、情報科学の知見を採り入れた新たな地震調査研究を推進するため、令和3年度より、「情報科学を活用した地震調査研究プロジェクト(STAR-E(Seismology TowArd Research innovation with data of Earthquake)プロジェクト)(以下「STAR-Eプロジェクト」という。)を開始しました。STAR-Eプロジェクトでは、大学や研究機関において5つの研究課題を進めることにより、革新的創造的な研究成果の創出のみならず、情報科学と地震学の両分野の研究者が参加する研究フォーラムの開催や情報交換プラットフォームの運営など、両分野の連携を促進する取組により、次世代を担う若手研究者の育成も含めた「情報科学×地震学」分野全体の発展を目指しております。

 昨年12月27日、本プロジェクトの一環として、はじめての研究者・学生向けイベントとなる「アイデアソン~地震・測地などのデータに関する研究展開から社会応用までの幅広い活用方策~」を都内で開催いたしました。当日は18名の様々な年代、バックグラウンドの学生・社会人がチームを組んで地震・測地などのデータの活用方策に関するアイデアの検討・発表を行いました。

 本アイデアソンでは初対面の方々を4つのチームに分け、チームごとにアイデアを検討しました。各チームにおいて、研究活動や社会貢献を進められるアイデアが精力的に話し合われ、審査員も各チームを回ってアイデアをまとめるにあたっての助言などを行い、チームでの議論を大いに盛り上げていました。休憩時間やイベント終了後にも参加者同士で意見交換を行う姿も見られ、所属や専門分野を超えた交流が図られていました。

 各チームから出たアイデアの概要と受賞結果は以下となります。

 STAR-Eとして初めての研究者・学生向けイベントであり、年の瀬の押し迫った時期の対面開催にもかかわらず、中学生から社会人まで、多くの様々な所属・専門分野の参加者が集まって積極的な交流が図られたことは、情報学と地震学の連携に対する高い期待と関心によるものと考えられます。

 イベント終了後に実施したアンケート結果においても、全ての人が「とても満足した」「やや満足した」との回答でした。また、多くの方から「情報科学×地震分野の学術研究や社会応用に対する関心や期待が高まっている」との回答が得られるとともに、「情報科学や地震学、建築・建設工学等、異分野交流が深まった」との回答も多く、情報科学、地震学分野等の学生・研究者の交流・研究の発展を目指したイベントの関心の高さが伺えました。

 積極的にイベントにご参加いただいた皆様、ご協力をいただいた審査員の先生方には、心より感謝を申し上げます。文部科学省としては、STAR-Eプロジェクトにおいて、こうした研究者・学生向けイベントを更にブラッシュアップし、来年度以降も開催すること等を通じて、情報科学と地震学の連携を促進してまいります。

(広報誌「地震本部ニュース」令和5年(2023年)春号)

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