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  1. 地震・津波の提供情報
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  3. リレーコラム ~これからの地震調査研究推進~  地震調査委員会の評価 / Information:地震本部Youtubeチャンネル

(広報誌「地震本部ニュース」令和5年(2023年)秋号)

 地震調査研究推進本部(地震本部)の重要な役割の一つは、日本の地震活動を分析して「評価」することです。この「評価」には「現状評価」と、「長期評価」があります。現在進行形の地殻の現象の理解が「現状評価」、今後30年程度等の長期間でどんな地震が起きるかを判断することが「長期評価」です。これらの評価では、地震そのものだけでなく、地震によって生じる強い揺れや高い津波も評価します。

 日本列島内部とその周辺の海域のどこで、どのような地震が起きているか、どのように地殻が変形しているかは、気象庁や国土地理院の公表データを見ればわかることなので、何も会議を開いて評価することはないかと思われるかもしれません。なぜ、わざわざ「評価」するのでしょうか。

 地震防災のためには、まず、今何が起きているのかを正しく知って、将来何が起きるかを予測し、それに備えることが必要です。地震は地下で発生するので、地下で生じている様々な現象を観測データに基づき「推定」する必要があります。このためには、気象庁の地震データ、国土地理院の地殻変動のデータだけでは不足します。さらに、何時、どこで、どんなことが起きるかを予め知るには、より総合的な評価が必要です。

 この評価を行うためには、気象庁、国土地理院の調査結果や海上保安庁の海域のデータを総合する必要があります。さらに、国立研究開発法人の持っている研究成果や、大学などの学術機関の持っている深い研究成果を統合して、はじめて何が起きているか、何が起きそうかを判断できます。

 地震本部の役割は、災害を引き起こす可能性のある自然現象としての地震、さらに、それらによって生じる揺れの強さや津波高の評価をすることで、災害そのものの予測ではありません。しかし、災害の被害予測の基礎的な情報として、地震本部の評価は防災に貢献しています。いつか、明日や来週の地震発生の様子を天気予報のように予測ができる日が来ると良いです。しかし、残念ながらこれは、余震予測など、一部の例外を除いて、まだずっと先の事です。

●映像で知る地震本部

 地震本部では、日本の地震活動を可視化した実験の様子や、地震本部の推進する技術開発や観測網の整備の成果について、Youtubeチャンネルを通して、動画を公開しています。

 今回の地震本部地域講演会等の様子についても、随時公開予定ですので、ぜひご覧ください。

(広報誌「地震本部ニュース」令和5年(2023年)秋号)

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