パソコン版のウェブサイトを表示中です。

スマートフォン版を表示する

  1. 地震・津波の提供情報
  2. コラム
  3. 地盤増幅率に関する「震源断層を特定した地震の強震動予測手法 (レシピ) 」の改訂

(広報誌「地震本部ニュース」令和2年(2020年)夏号)

地盤増幅率に関する「震源断層を特定した地震の今日振動予測方法」の改訂

 「地震」とは、地中深くの岩石の中に徐々にひずみが蓄積され、耐えきれなくなった岩石が破壊する現象です。地震が発生すると、地中や地表を伝わる「地震波」が発生します。地震波が伝わってきたある地点での地面(地表面)や地中の揺れを「地震動」と呼びます。日常用語では、この地震動を地震と呼ぶこともありますが、地震本部では、地震・地震波・地震動を区別しています。特に、被害を及ぼすような強い地震動を「強震動」と呼びます。
 地震本部では、ある特定の断層が動いた場合に、ある特定の場所でどのような強震動が観測されるかを推定する標準的な方法論として「震源断層を特定した地震の強震動予測手法(「レシピ」)」(以下、「強震動予測レシピ」という。)をとりまとめて、公表しています。「強震動予測レシピ」は、①「想定する地震の震源のモデル化」、②「震源と対象地域を含む地下構造のモデル化」、③「強震動の計算手法」、④「予測結果の検証」、から構成されていますが、令和2年3月には③の部分を改訂しました。強震動の計算は、地下構造のモデル化や設定条件の違いから、(ア)震源から工学的基盤(ある程度の広がりがあり、高層建物を支持できる固い基盤)の上面までと、(イ)工学的基盤上面から地表面(浅部地盤)までを分けて行っており、「強震動予測レシピ」においても手法をそれぞれ記載しています(図1)。
 全国地震動予測地図の「震源断層を特定した地震動予測地図(詳細法)」においては、上記の(イ)の計算に、微地形区分(例えば、ローム台地、扇状地、三角州などの地形に基づいた区分)から想定される地盤増幅率(工学的地盤上面での地震動が地表面で増幅する割合)を用いています。しかし、微地形区分を用いた場合、地形ごとの平均的な地盤増幅率となりますので、地盤の地域的な特性を十分反映できているとは限りません。そこで、今回の改訂では、例えば地質・地盤調査により得られた地域的な特性を考慮した詳細な地下構造モデルを用いて、より正確に地盤増幅率を評価する手法を追加しました。詳細は地震本部のホームページの「強震動予測手法」のページ(https://www.jishin.go.jp/evaluation/strong_motion/strong_motion_recipe/)をご覧ください。


図1 地下構造のイメージ
図1 地下構造のイメージ

(広報誌「地震本部ニュース」令和2年(2020年)夏号)

このページの上部へ戻る

スマートフォン版を表示中です。

PC版のウェブサイトを表示する

パソコン版のウェブサイトを表示中です。

スマートフォン版を表示する