建設会社の技術研究所の研究員という仕事がら、弊社技研に見学に来られたお客様や、各種展示会で弊社ブースを訪れたお客様に、地震や建物の耐震性について説明する機会がよくあります。この時、お客様とのリスクコミュニケ—ションツールのひとつとして、「地震危険度評価シート」というものを使っています。これは、地震調査研究推進本部の作成した確率論的地震動予測地図の計算手法をベースに、お客様の指定した住所の地震危険度をピンポイントで評価できるように発展させ、その地点に建つ建物のリスク評価にも繋げられるようにしたものです。お客様にパソコン上で国内の好きな場所の住所を入力していただくと、その地点の地盤の揺れやすさの値、今後30年間に震度6弱以上の揺れに襲われる確率、周辺の主な活断層や海溝型地震の情報などが、その場でA4一枚に出力されます。
自分に関係のある場所でのピンポイントの評価には、地震にあまり興味のないお客様でも関心を示されます。特に、複数地点(会社と自宅、本社と支店など)の結果を出して、距離的には近い場所なのに結果の数値が異なるのは地盤の揺れやすさが異なるためだとか、揺れにくい方の地盤でより地震危険度が高いのは、近くに発生確率の高い大地震の震源があるため、などと相対的な関係で説明をすると、よく理解していただけるようです。また、A4一枚に情報がまとめられていることも、「難しい」と思わずに受け入れられている点かもしれません。
これらの経験から、地震動予測地図を一般の方に普及させるためには、自分に関わることという意識をもって見てもらう工夫、地図や数値についてのわかりやすい解説、情報をよくばりすぎないことなどが重要なポイントになるような気がしています。地震動予測地図には、一般の人にも知ってもらいたい重要な知見がたくさん詰まっています。地震動予測地図が普及し活用されることによって、一般の方の地震に対する意識が高まり、地震防災の一助となることを期待しています。
自分に関係のある場所でのピンポイントの評価には、地震にあまり興味のないお客様でも関心を示されます。特に、複数地点(会社と自宅、本社と支店など)の結果を出して、距離的には近い場所なのに結果の数値が異なるのは地盤の揺れやすさが異なるためだとか、揺れにくい方の地盤でより地震危険度が高いのは、近くに発生確率の高い大地震の震源があるため、などと相対的な関係で説明をすると、よく理解していただけるようです。また、A4一枚に情報がまとめられていることも、「難しい」と思わずに受け入れられている点かもしれません。
これらの経験から、地震動予測地図を一般の方に普及させるためには、自分に関わることという意識をもって見てもらう工夫、地図や数値についてのわかりやすい解説、情報をよくばりすぎないことなどが重要なポイントになるような気がしています。地震動予測地図には、一般の人にも知ってもらいたい重要な知見がたくさん詰まっています。地震動予測地図が普及し活用されることによって、一般の方の地震に対する意識が高まり、地震防災の一助となることを期待しています。
(広報誌「地震本部ニュース」平成22年(2010年)11月号)