宮城県沖地震における重点的調査観測
「今後の重点的調査観測について (-活断層で発生する地震及び海溝型地震を対象とした重点的調査観測、活断層の今後の基盤的調査観測の進め方-)」(地震調査研究推進本部,平成17年8月30日公表)の中では以下の4つの目的を挙げて、海溝型地震を対象とした重点的調査観測を行うこととしています。
1.地殻活動の現状把握の高度化等地震発生前・後の状況把握
2.長期的な地震発生時期、地震規模の予測精度の向上
3.強震動の予測精度の向上
4.津波の即時的な予測精度の向上
重点的調査観測の対象としては、将来強い揺れに見舞われる可能性の高い地震として、南海トラフで発生する東海地震、東南海地震、南海地震、日本海溝・千島海溝周辺の海溝型地震と南関東で発生するマグニチュード7程度の地震を候補としています。このうち調査対象域の広い日本海溝・千島海溝周辺の海溝型地震については、宮城県沖地震、根室沖の地震、三陸沖北部の地震を、当面取り組むべき重点的調査観測対象の優先的な候補としています。
文部科学省では研究機関に委託して、宮城県の地震について、平成17年度から平成21年度まで調査観測を実施しました。また、平成14年度から平成16年度までパイロット的な重点的調査観測を実施しました。