地震調査研究推進本部 20年の資料集
地震調査研究推進本部(以下、地震本部)は、平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災を契機に、同年6月に地震防災対策特別措置法が制定され、それに基づき同年7月に発足しました。それ以来、地震防災対策の強化、特に地震による被害の軽減に資することを目的として、関係機関が一丸となって地震調査研究を推進してまいりました。
地震本部として、これまで長期評価や地震動予測地図といった成果を公表してきたほか、緊急地震速報の実用化なども実現しました。一方、岩手・宮城内陸地震や、歴史的にも忘れられない大災害となった東北地方太平洋沖地震など、大きな被害を伴う地震に見舞われてきました。
特に、未曾有の大災害となった東北地方太平洋沖地震による東日本大震災は、地震本部の関係者にも大きな衝撃を与えました。地震本部では、この大災害に十分に対応できなかった事態を重く受け止め、これを教訓として、地震調査研究のあり方を見直してきました。例えば、津波評価部会の設置、不確実性を考慮した「全国地震動予測地図」の公表などを行ってきたところです。
今回、地震本部の発足から20年が経過したことを契機に、「地震調査研究推進本部 20年の資料集」として、主にこの10年間の活動状況をとりまとめました。
東北地方太平洋沖では、巨大地震の発生から4年経った今も活発な余震活動が続いています。また、南海トラフ巨大地震や首都圏直下の地震の発生も高い確率で予測されています。来たる地震に備えるため、これまでの教訓を忘れることなく、地震調査研究のより一
層の発展に努めるとともに、地震防災対策に貢献するべく活動を続ける地震本部の姿を読み取っていただければ幸いです。
(平成27年3月 地震調査研究推進本部事務局)
目 次 |
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表紙 (591 KB) |
目次 (128 KB) |
はじめに (606 KB) |
発刊に寄せて (622 KB) 第二代政策委員会委員長 岡田 恒男 第二代地震調査委員会委員長 津村 建四朗 |
第1章 地震調査研究推進本部の10年の活動 (1,949 KB) |
第2章 地震活動の評価 (3,123 KB) |
第3章 東日本大震災を踏まえて (5,934 KB) ・座談会 地震調査研究推進本部20年の資料集における座談会 ・地震学の知見の一般社会への伝達と還元 ・東北地方太平洋沖地震前後の日本地震学会の取組 ・地震調査研究推進本部は覚悟を持とう ・最新の科学の知見で防災を進化させる ・緊急地震速報の過去・現在・未来 ・海上保安庁の海底地殻変動観測 ・地震調査研究推進本部地震調査委員会の抱える課題と今後の展望 ・間違った学説に頼るな ・地震調査研究推進の20年に寄せて ・20年間を振り返って |
資料編Ⅰ 10年間の地震活動 (2,012 KB) |
資料編Ⅱ 会議開催実績等 (36,431 KB) |
奥付 (441 KB) |