地震本部の紹介
基本方針
地震調査研究推進本部(以下「地震本部」)の所掌として、政府全体の地震調査研究の方針となる「総合的かつ基本的な施策の立案」が定められており、平成11年に4月に地震調査研究の基本的な施策をまとめた「地震調査研究の推進について」を策定し、平成21年4月には地震調査研究の進展状況を踏まえ、今後10年間の基本方針となる「新たな地震
調査研究の推進について−地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策−」(以下、「新総合基本施策」)を策定しました。
しかしながら、地震本部は、東日本大震災において地震調査研究に関する多くの課題等があったことを踏まえ、地震調査研究が真に防災・減災対策に貢献することができるよう、新総合基本施策を見直すことを決定しました。見直しの議論は、主に政策委員会の下に設置されている総合部会において平成23年12月から行われました。見直し案は、一般の意見募集(パブリックコメント)を経て総合部会で取りまとめられ、政策委員会の議論を経て、平成24年7月30日の第33回本部会議において固められました。その後、同年9月6日の第31回中央防災会議の議を経て、妥当なものと認められ、同日付で正式に地震本部決定となりました。
当面10年間に推進すべき地震調査研究の目標として
(1)海溝型地震を対象とした地震発生予測の高精度化に関する調査観測の強化、地震動即時予測及び地震動予測の高精度化
(2)津波即時予測技術の開発及び津波予測に関する調査観測の強化
(3)活断層等に関連する調査研究による情報の体系的収集・整備及び評価の高度化
(4)防災・減災に向けた工学及び社会科学研究との連携強化
横断的に取り組むべき重要事項として
(1)基盤観測等の維持・整備
(2)人材の育成・確保
(3)国民への研究成果の普及発信
(4)国際的な発信力の強化
(5)予算の確保及び評価の実施
を掲げ、このために必要な調査観測や研究を推進しています。
⇒新しい地震調査研究の推進について
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予 算
地震調査研究推進本部では、地震調査研究に関係する国の行政機関の予算のとりまとめや調整等を行っています。
平成25年度地震調査研究関係政府予算案(省庁別)及び平成24年度地震調査研究関係政府補正予算案(平成25年3月15日公表)は、それぞれ210億円(前年度352億円。対前年度60%)及び平成24年度地震調査研究関係補正予算額59億円となっています。
※独立行政法人等への運営費交付金等は含まない。
総合的な調査観測計画
地震調査研究推進本部は、総合的な調査観測計画を策定するため、政策委員会の下に調査観測計画部会を設置し、必要な検討を進めています。
同部会での審議を基に、平成9年には「地震に関する基盤的調査観測計画」 を策定し、各機関は、高感度地震計、広帯域地震計、強震計、GPS連続観測施設の全国的な整備を進めてきました。また、基準を明確にした上で、基盤的調査観測の対象となる断層帯を選定し、主に陸域の活断層調査も行ってきました。さらに、地殻構造調査、ケーブル式海底地震計の整備、海底の地殻変動観測なども実施しています。
また、平成17年8月には、「今後の重点的調査観測について」を策定し、「全国を概観した地震動予測地図」を踏まえ、強い揺れに見舞われる可能性が高いとされた地域において、重点的調査観測を推進しています。
さらに、平成21年4月には、新たに必要とされる活断層調査に関する基本方針や実施方法等についてとりまとめた「新たな活断層調査について」を策定し、これまでに策定した計画及び本計画に基づき、活断層基本図(仮称)の作成を目指して陸域のみならず沿岸海域での活断層調査を推進しています。
平成8年度当時と最近の観測施設の整備状況
■高感度地震計 |
■広帯域地震計 |
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■強震計 |
■GPS連続観測施設 |
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地震活動の総合的な評価
地震調査委員会は、毎月定期的に開催し、調査観測結果や研究成果を整理・分析して地震活動を総合的に評価するとともに、その結果を公表しています。
また、被害地震が発生した場合や顕著な地殻活動が発生した場合等には、臨時会議を開催し、地震活動の現状や余震の発生確率等について評価を行っています。
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広 報
地震調査研究推進本部では、地震調査研究の成果が国民一般にとって分かり易く、防災意識の高揚や具体的な防災行動に結びつくものとするとともに、国や地方公共団体等の防災関係機関の具体的な防災対策に結びつくようにするため、その方策を検討しています。