いま標本数 n個の発生間隔のdata set があるとするとき, 式(2.3)から,尤度関数 Lの対数は,以下のとおりとなる。 ただし,式中の は,括弧内の変数の相加平均を表す。
この を最大にする条件から与えられる以下の2式を連立させて, の最尤値が求められる。
上記の連立方程式は解析的には解けないので,数値的に解くことになる。 他の3つの分布のパラメータについても,上と同様の手順で最尤値が求められる。 本報告書では連立方程式の解を数値的に求めるに当たりNewton-Raphson法を用いたが, パラメータの数がある程度大きくなって対数尤度関数の形状が悪くなり, 初期値によってはNewton-Raphson法では収束しにくい場合でも, 初期値に余り左右されず安定して最大値を求められる Davidon-Fletcher-Powell法やDavidon法などの準Newton法が一般的にはよく用いられる。 なお,対数正規分布に関しては,2つのパラメータは解析的にかつ独立に決定される。