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確率密度関数 f(t)の関数形としては, 2.1.2で述べた分布等が用いられるが,ここでは地震発生確率が Tに依存する場合の例として対数正規分布を,地震発生確率が Tに依存しない場合の例として指数分布を扱う。
図2.1にこの2つの分布の確率密度関数のグラフを示す。
図 2.1: 対数正規分布と指数分布の確率密度関数(それぞれ式(2.22)と式(2.23)に対応)のグラフの一例。
,
で図示
確率を上述の2つのモデルで計算するに当たって,式(2.22)に出てくる
と式(2.23)に出てくる
に式(2.20)の
をあてはめる。指数分布に関しては,
が tの平均を与えるが,対数正規分布に関しては,
が
の平均を与える 。
も
もそれぞれの平均の最尤推定値になっている。その意味で,2つのモデルの
及び
を同様に扱うことは厳密には正しくないが,3.1.1.2及び3.2.2においてばらつきのパラメータ
をいろいろ変えて計算するため,平均値そのものに
がはいってこないような形式にする目的で,一律に
及び
に
をあてはめることとする。