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  1. 地震・津波の知識
  2. コラム
  3. 「新たな活断層調査について」の一部改訂

 地震調査研究推進本部(以下、「地震本部」という。)は、地震防災対策特別措置法に基づき、地震に関する総合的な調査観測計画を策定することとしており、これまで、平成9年8月、「地震に関する基盤的調査観測計画」を策定し、調査観測の対象となる断層帯を「主要活断層帯」として選定しました。また、平成17年8月、「今後の重点的調査観測について」を策定し、重点的調査観測の対象となる候補、活断層の追加・補完調査対象を提示しました。
 しかし、沿岸海域を震源とする被害地震の多発や、地表に確認されている長さが短い活断層や地表に現れていない断層においても、想定される以上の大規模な地震が発生する可能性が指摘されました。そのため、地震本部では、地震調査研究を取り巻く状況の変化や地震調査研究の進展を踏まえた新たな方針を示す「新たな地震調査研究の推進について−地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策−」(以下、「新総合基本施策」という。)を平成21年4月に決定しました。
 「新たな活断層調査について」は、新総合基本施策に掲げられた目標実現のため、必要とされる活断層調査の基本方針や実施方法等を取りまとめた計画であり、前回は新総合基本施策に併せて平成21年4月に決定しました。

 今回は、平成21年以降の活断層の長期評価手法の進展や、既存の調査結果に基づく沿岸海域の活断層の調査対象候補の追加について検討・審議し、平成24年2月7日に一部改訂されました。
 活断層の長期評価については、新たに全国をいくつかの地域単位に分け、主要活断層帯のほかに短い活断層も含めて、各地域内の活断層で発生する地震の長期評価を行う「地域評価」を進めています(図1)。しかし、沿岸海域の活断層や短い活断層、地表に現れていないものの地震を発生させる可能性のある断層については、断層の位置・形状や活動履歴等に関する情報が十分ではない場合があります。そのような断層についても、地震の規模や地震発生確率の精度向上などの長期評価の高度化が必要であるため、今回の改訂では調査対象として取り組むこととしました。

 これまでは、主要活断層帯の海域延長部に相当する活断層のほか、沿岸から30kmの距離に分布する全長20kmの活断層が活動した場合、陸域での震度が6弱以上となり、陸域に被害を与える可能性があることから、沿岸海域の主要活断層帯として調査することとしていました。今回の改訂では、それ以外でも、活断層の長期評価を進めていくうえで調査が必要な沿岸海域の活断層のうち、長さや活動履歴が明らかになっていない活断層について、調査することとしました。
 また、今回、新たに調査の候補対象として、

1)主要活断層帯の海域延長部に相当する活断層のうち、陸域部の活動履歴や海域部の長さが明らかになっていない活断層として、サロベツ断層帯と布引山地東縁断層帯/東部を、

2)主要活断層帯の海域延長部に相当する活断層のうち、陸域部の活動履歴は求められているが海域部の長さが明らかになっていない活断層として、高田平野断層帯/直江津北方沖の断層を、

3)沿岸海域の主要活断層帯のうち、位置・形状は明らかになっているが、活動履歴が明らかになっていない活断層として、伊勢湾断層帯/主部・白子−野間断層と大阪湾断層帯を、追加しました。

 地震本部では、全国で110の主要活断層帯を選定し、発生し得る地震の評価を実施してきました。しかし、短い活断層や地表に現れていない断層でも、被害を伴う地震が発生する可能性が指摘されています。今回の改訂では、短い活断層や地表に現れていない断層のうち、活断層の長期評価を進めていくうえで調査が必要な活断層を対象として活動履歴の調査を実施するとともに、地下の震源断層の位置・形状を明らかにするため、地質構造調査等の実施について検討することとしました。

 現在、新たな活断層の長期評価として、地域評価を進めています。今後も引き続き、活断層の長期評価を進めるとともに、活断層調査の推進に取り組んでいきます。

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