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  1. 地震・津波の知識
  2. コラム
  3. J-SHISの使い方



1.はじめに
 地震ハザードステーション(J-SHIS)は、地震防災に資することを目的として、日本全国の「地震ハザードの共通情報基盤」として活用されることを目指してつくられたWeb サービスです(http://www.j-shis.bosai.go.jp)。
 J-SHISは、地震調査研究推進本部が作成した「全国地震動予測地図」及び関連する情報をわかりやすく提供できるプラットフォームとして開発されました。本講座では、これから3回にわたって、地震ハザードステーションの概要や使い方について解説していきます。

2.全国地震動予測地図とは
 「全国地震動予測地図」は、将来日本で発生する恐れのある地震による強い揺れを予測し、予測結果を地図として表したものです。「全国地震動予測地図」は、地震発生の長期的な確率評価と強震動の評価を組み合わせた日本全国の地震ハザード評価に基づく「確率論
的地震動予測地図」と、特定の地震に対して、ある想定されたシナリオに対する詳細な強震動評価に基づく「震源断層を特定した地震動予測地図」の2種類の性質の異なる地図から構成されています。
 「確率論的地震動予測地図」は、日本及びその周辺で起こりうるすべての地震に対して、その発生場所、発生可能性、規模を確率論的手法を用いて評価し、さらにそれらの地震が発生したときに生じる地震動の強さをバラツキも含めて評価することにより作成されています。地点ごとに地震ハザード評価を実施し、地震動の強さ・期間・確率のうち2つを固定して残る1つの値を求めた上で、それらの値の分布を示したものが「確率論的地震動予測地図」です。図1に、その1例として50年2%の確率で一定の揺れに見舞われる計測震度の領域図を示します。
 一方、「震源断層を特定した地震動予測地図」は、ある特定の断層帯で発生する地震について、断層破壊の物理モデルに基づき、複雑な地下構造を考慮した地震波動伝播のシミュレーションを実施することにより、断層近傍域でのリアリティのある地震動予測を示したものです(図2)。ここで用いられている予測手法は大変複雑なものですが、それらを標準化したものとして、「震源断層を特定した地震の強震動予測手法(レシピ)」がまとめられました。
   

3.J-SHISの概要
 「全国地震動予測地図」の作成の過程では、長期評価及び強震動評価のために、震源及び地下構造に関する膨大な量の情報が処理されています。これら情報は地震ハザード評価やそれらの情報の利活用において、大変貴重なものです。「全国地震動予測地図」を、最終成果物としての地図そのものだけでなく、その作成の前提条件となった地震活動・震源モデル及び地下構造モデル等(図3)評価プロセスに関わるデータも併せた情報群としてとらえることにより、「地震ハザードの共通情報基盤」として位置づけ、それらの情報をインターネットを介して公開するためのシステムとして、J-SHIS が開発されました。
 J-SHIS を利用することにより、「全国地震動予測地図」として整備された約250mメッシュの全国版「確率論的地震動予測地図」、主要断層帯で発生する地震に対する詳細な強震動予測に基づく「震源断層を特定した地震動予測地図」、それらの計算に用いられた全国版深部地盤モデル、約250mメッシュ微地形分類モデルなどを、背景地図と重ね合わせてわかりやすく表示、閲覧することができます。さらに、住所や郵便番号などによる検索機能により、調べたい場所での地震ハザード情報を、簡単に閲覧することができます。また、より専門的なデータの利活用を可能とするため、地震動予測地図のデータや計算に用いた断層モデル、地盤モデル等のデータをダウンロードすることも可能となっています。

 

4.地震ハザードに関する共通情報基盤を目指して
 これまで「全国地震動予測地図」を閲覧することに重点が置かれて開発が進められていたJ-SHIS に、2011年10月より新たな機能が追加され、J-SHISが日本全国の地震ハザードに関するポータルサイトとしてリニューアルしました(図4)。J-SHISから公開されている地震ハザードに関する情報を正しく理解し、有効に活用するためには、地震や地震ハザードに関する基礎的な知識が不可欠となります。リニューアルにより、こうした基礎的な知識に関する解説のページが充実しました。ここでは、マグニチュードと震度の違い、地震と地震動の違いなどの基礎的な事項から、地震の発生確率と地震動の超過確率の違いなど、より専門的だが「全国地震動予測地図」の情報を正しく理解するために不可欠な用語、概念の説明がなされています。地震ハザードに関する情報は複雑で、1枚の地図として単純に表現できるものではありません。このためJ-SHISでは、複雑な地震ハザードに関する情報群を、さまざまな観点から解説するとともに、わかりやすく可視化して情報提供を行う機能が備えられています。それら機能や利活用の方法については、使い方講座②③で解説します。
      

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