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  1. 地震・津波の知識
  2. コラム
  3. 夢のある研究が災害に強い社会を創る(越智繁雄)

 スマトラ地震(2004年)、四川大地震(2008年)、ハイチ地震(2010年)など、21世紀となったこの10年間においても、巨大地震により数多くの犠牲者と膨大な被害が生じています。1901年に「二十世紀の預言」という報知新聞社の特集記事で、20世紀中に実現されるであろう夢が掲載され、二十数項目のうち「地震の動揺は免れざるも家屋道路の建築は能く其害を免る」と予言がされています。このことがどの程度達成できたのかは評価が難しいところですが、百年前と今日の科学技術水準に格段の差異があることを前提にしても、現代のIT技術と相まって、宇宙空間を活用したGPS測地技術、海洋深海底部での地震計設置、地中での高感度ひずみ計測など、宇宙・海洋・地中、いわばニューフロンティア空間における科学技術の進展には目を見張るものがあります。殊に、この20年〜30年の地震科学の進歩、発生メカニズムの解明、観測・監視システムの充実は、私たちが安全・安心に暮らせる社会を創造することに貢献していることには間違いありません。
 内閣府では、このような地震調査研究の発展のもと、東海地震、東南海・南海地震など揺れや津波で広域的被害をもたらす海溝型地震や、人口稠密で人的被害だけでなく経済活動にも大きなダメージをもたらす首都直下地震などの直下型地震に対する防災・減災の取組を行っています。大規模地震が宿命的に起こり得る我が国で、地震発生時の人的・物的被害を限りなく小さくするためには、建物の耐震化や家具固定などの予防対策をあらかじめ講じておくことは言うまでもありませんが、地震発生直前の身構えや避難などの被災回避行動、地震発生直後の応急対策活動を的確に行うことも重要であり、なお一層の地震調査研究が進むことを期待しています。2000mを超える海底で、ロボットが自走し、穴を掘って地震計を埋め、機器を次々と接続する映像に、夢のある研究と災害に強い社会が重なって見えてきます。

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