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  3. 「緊急地震速報」は日本で開発された技術。今後の活躍に期待(長谷川昭)
「緊急地震速報」は日本で
開発された技術。今後の活用に期待

 6月14日の朝、岩手県奥州市や宮城県栗原市など東北脊梁山地沿いの地域が激しい揺れに襲われ、土砂崩れなどで大きな被害を受けました。岩手宮城内陸地震です。昨年秋に一般への伝達が開始された緊急地震速報が、この地震で本格的に試されることになりました。
 地震をどう検知して予測したか、経緯を気象庁のHPから追ってみました。それによると、一般向けに速報を発表したのは地震から約10秒後で、震度5強程度以上が岩手県内陸南部という予測でした。
震源に近い奥州市などでは既に主要動到達後でしたが、震源から35km以上離れた地点では主要動到達前に発表されました。結構うまく検知し発表したというのが私の印象です。ただし、大方の評価はもう少し厳しいようです。例えば翌日の朝日新聞には、見出しに「緊急速報、震源では苦戦」と記されていました。
 緊急地震速報は、震源に近い観測点で得られたP波データを使って、震源位置や地震規模、各地点での主要動到達時刻や震度を即時に推定し、まだ主要動の到達していない地点にその情報を伝達する、というものです。従って、震源近くでは情報発信から主要動到達までの余裕時間が殆どないこと、特に今回のように陸域の浅い地震の場合、震源域の真上では速報が間に合わず主要動が先に来てしまうという、手法からくる限界があります。さらに、震源断層は有限の大きさですが、現在のシステムはそれを考慮していないという問題もあります。
また現状では、テレビや防災無線などを通じての伝達の場合、一般に伝わるまでの間に、さらにまた時間がかかっています。
 緊急地震速報は、日本で開発された高度な技術であり、甚大な被害が想定される東海・東南海・南海地震等が近づきつつあることを考えると、是非とも有効活用し、被害軽減に役立てたいものです。
そのために必要な観測網の整備と技術開発を進め、上記のような種々の課題を克服し、格段の予測精度の向上と情報発信の時間短縮が図られることを期待します。

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