「長周期地震動予測地図」2012年試作版
地震調査研究推進本部は、「新たな地震調査研究の推進について-地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策-」(平成21年4月21日)において、10年程度の当面推進すべき地震調査研究の主要な課題として、長周期地震動の調査研究の必要性を謳った。地震調査研究推進本部地震調査委員会は、平成19年度から長周期地震動の予測を進めるべく、予測手法と予測結果の公表方法について検討を行っており、平成21年9月に想定東海地震、東南海地震、及び宮城県沖地震を対象とした「長周期地震動予測地図」2009年試作版を公表した。
その後、長周期地震動予測地図の高度化に向けて、震源モデルや地下構造モデルなどの改良の検討を進め、今回、南海地震(昭和型)を対象とした「長周期地震動予測地図」2012年試作版を作成した。
今回公表する「長周期地震動予測地図」2012年試作版と以前に公表した「長周期地震動予測地図」2009年試作版は、いずれも、最も情報量の多い直近の地震の長周期地震動の再現を試みたものであり、史上最大級あるいは想定最大級を対象としたものではない。したがって、より広域が破壊する巨大地震を含めたいろいろな特性化震源モデル群を含む本格的な長周期地震動予測、更には広帯域地震動予測を進めていくための重要なステップと位置づけられる。今後、そのために必要な技術的検討はもとより、予測結果を有効に社会に活かしていくため、その提示のあり方などについて、防災関係者や研究者の間でも広く議論を行い、その検討を踏まえて、長周期地震動予測、更には広帯域地震動予測を進めていきたい。
以下から、「長周期地震動予測地図」2012年試作版報告書(南海地震(昭和型)の長周期地震動予測地図)をダウンロードすることができます。
「長周期地震動予測地図」 2012年試作版
- 表紙 ・ 目次(564 KB)
- 1. はじめに(612 KB)
- 2. 長周期地震動について(2,852 KB)
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- 2.1 長周期地震動とは
- 2.2 長周期地震動の影響
- 2.3 長周期地震動予測地図の見方
- 3. 南海地震(昭和型)の長周期地震動予測地図(3,157 KB)
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- 3.1 周期ごとの最大速度応答値分布図
- 3.2 代表地点での速度時刻歴と速度応答スペクトル
- 3.3 考察
- 4. 南海地震(昭和型)の長周期地震動予測手法(4,398 KB)
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- 4.1 震源モデル
- 4.2 地下構造モデル
- 4.3「長周期地震動予測地図」2009年版との違いや改良点とその考察
- 5. 課題と将来展望(377 KB)
- 参考文献(400 KB)
- 付録1. Q値参照周期5秒とした場合の計算結果(2,019 KB)
- 付録2. 全国1次地下構造モデル(暫定版)(2,231 KB)
- 付録3. 震源時間関数への短周期パルス付与方法(454 KB)
- 一括ダウンロード(13,346 KB)
データのダウンロード
代表地点における長周期地震動の速度波形データや速度応答スペクトルデータ、地下構造モデルデータ、各予測地図画像をダウンロードすることができます。