平成11年12月8日 |
地震調査研究推進本部 |
地震調査委員会 |
1999年11月の地震活動について
熊本県熊本地方、福井県沖及び愛知県西部のマグニチュード(M)4を超える地震で、震度4を観測した。この他は、特に目立った活動はなく、全般に静穏であった。
7月以降、特に目立った活動はない。
○ 11月7日に福島県浜通り地方の深さ約80kmでM4.4の地震が発生した。
○ 11月15日に宮城県沖の深さ約50kmでM5.5の地震が発生した。発震機構は、ほぼ東西方向の圧縮軸を持つ逆断層型であった。
○ 11月7日に福井県沖の深さ約15kmでM4.8の地震が発生した。発震機構は、西北西−東南東方向の圧縮軸を持つ横ずれ型であった。
○ 11月29日に愛知県西部の深さ約50kmでM4.7の地震が発生した。発震機構は、ほぼ東西方向の張力軸を持つ横ずれ型であった。
○ 東海地方のGPS観測の結果には特段の変化は見られない。
瀬戸内海中部の地震活動は、10月30日のM4.5の地震後、余震活動により一時活発化した。その後11月下旬以降は、M4.5の地震の発生以前と同様の活動が続いている。
○ 11月2日に台湾付近でM6.1の地震が発生した。
○ 11月10日に熊本県熊本地方の深さ約10kmでM4.1の地震が発生した。発震機構は、南北方向の張力軸をもつものであった。この地震は10月31日のM4.0の地震と同様、日奈久(ひなぐ)断層北部で発生したものである。
「1999年10月の地震活動について」の東北地方の記述に誤りがありましたので訂正します。
10月3日に岩手県沖に発生したM5.6地震の発震機構の圧縮軸方向
誤 東北東−西南西
正 西北西−東南東