平成11年11月11日 |
地震調査研究推進本部 |
地震調査委員会 |
1999年10月の地震活動について
本年3月から微小地震が続いていた瀬戸内海中部で10月30日にマグニチュード(M)4.5の地震が発生し、一時活動が活発化した。
7月以降、特に目立った活動はない。
10月3日に岩手県沖でM5.6の浅い地震が発生した。発震機構は西北西−東南東方向に圧縮軸を持つ低角逆断層型であり、この地震は太平洋プレートと陸域のプレートの境界で発生したと考えられる。
○ 10月16日に茨城県沖の深さ約30kmでM5.0の地震が発生した。
○ 10月29日に長野県北部の深さ約10kmでM4.0の地震が発生した。
○ 東海地方のGPS観測の結果には特段の変化は見られない。掛川−御前崎(浜岡)の水準測量の結果にも特段の変化は見られない。
10月30日に瀬戸内海中部(愛媛・香川県境沖約10km)の深さ約15kmでM4.5の地震が発生した。この地域は、1999年3月から微小地震の活動が続いていた場所で、10月に入り、M4.5の地震の発生までに、M3を越える地震が4回発生していた。発震機構は、北西−南東方向に圧縮軸を持つ横ずれ型である。
10月31日に熊本県熊本地方の深さ約10kmでM4.0の地震が発生した。
なお、期間外であるが、11月10日にほぼ同じ場所でM4.3の地震が発生した。発震機構は、南北方向に張力軸をもつものであった。この地震は日奈久断層の北部で発生したものである。
11月7日に福島県浜通り地方の深さ約80kmでM4.4の地震が発生した。
訂正
「1999年9月の地震活動について」の東北地方の記述に誤りがありましたので訂正します。
誤 9月12日に青森県三八上北地方の深さ約15kmでM4.0の地震が発生した。
正 9月13日に青森県三八上北地方の深さ約15kmでM4.0の地震が発生した。