次に,事象A, B, C, Dのどれが起こるかを求める必要がある。 それぞれの事象の重みを , , , とすると, 次の地震は必ず牛伏寺の区間を含むから,
地震発生頻度の比は,北部・牛伏寺・中部において2:4:1であるから,
となる。未知数4に対し式は3つなので,自由度が一つ残る。そこで とおくと,
とあらわすことができる。
図3.4〜3.6に, x=0, x=0.125, x=0.25の場合の8,000年間の時系列ダイヤグラムの一例を示す。 この図はあくまでも一例であり,どの事象がどの順番で表れるかは考慮されていない。 図を見ると,事象A(北部から中部まで全体が活動)の発生頻度が それぞれの場合で異なるが, 北部・牛伏寺・中部の各セグメントの平均的な活動間隔は すべて満足されていることが分かる。 なお図3.4〜3.6では事象Aの発生頻度に着目したのであるが, どの事象に着目してもよく,要は各事象の発生頻度に (発生順序も含めて)自由度が存在する。
図 3.4: 8,000年間当たり事象Aが0回(x=0)の場合の
地震発生の時系列ダイヤグラムの一例
図 3.5: 8,000年間当たり事象Aが1回(x=0.125)の場合の
地震発生の時系列ダイヤグラムの一例
図 3.6: 8,000年間当たり事象Aが2回(x=0.25)の場合の
地震発生の時系列ダイヤグラムの一例
一般的にはxの分布関数f(x)から, の期待値 を求めることができる。
以下,f(x)の例として2例を挙げる。