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Next: 1:北部〜中部が発生する確率が最も高い場合 (中部が活動するときは全体が活動する) Up: 確率の数値評価 Previous: case b) 独立に活動(重み5)の場合

複数のセグメントの同時活動を考慮する場合

  必ず牛伏寺断層が活動するという仮定から, tex2html_wrap_inline7470 で, tex2html_wrap_inline7472 から,確率は29.7%と求まる。

次に,事象A, B, C, Dのどれが起こるかを求める必要がある。 それぞれの事象の重みを tex2html_wrap_inline7482 , tex2html_wrap_inline7484 , tex2html_wrap_inline7486 , tex2html_wrap_inline7488 とすると, 次の地震は必ず牛伏寺の区間を含むから,

eqnarray2049

地震発生頻度の比は,北部・牛伏寺・中部において2:4:1であるから,

eqnarray2056

となる。未知数4に対し式は3つなので,自由度が一つ残る。そこで tex2html_wrap_inline7490 とおくと,

displaymath7466

とあらわすことができる。

3.43.6に, x=0, x=0.125, x=0.25の場合の8,000年間の時系列ダイヤグラムの一例を示す。 この図はあくまでも一例であり,どの事象がどの順番で表れるかは考慮されていない。 図を見ると,事象A(北部から中部まで全体が活動)の発生頻度が それぞれの場合で異なるが, 北部・牛伏寺・中部の各セグメントの平均的な活動間隔は すべて満足されていることが分かる。 なお図3.43.6では事象Aの発生頻度に着目したのであるが, どの事象に着目してもよく,要は各事象の発生頻度に (発生順序も含めて)自由度が存在する。

   figure2072
図 3.4: 8,000年間当たり事象Aが0回(x=0)の場合の 地震発生の時系列ダイヤグラムの一例

   figure2107
図 3.5: 8,000年間当たり事象Aが1回(x=0.125)の場合の 地震発生の時系列ダイヤグラムの一例

   figure2142
図 3.6: 8,000年間当たり事象Aが2回(x=0.25)の場合の 地震発生の時系列ダイヤグラムの一例

 

一般的にはxの分布関数f(x)から, tex2html_wrap_inline7566 の期待値 tex2html_wrap_inline7568 を求めることができる。

   eqnarray2181

displaymath7467

以下,f(x)の例として2例を挙げる。


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地震調査研究推進本部
Wed Jan 13 17:30:00 JST 1999