平成22年9月9日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会


「伊豆東部の地震活動の予測手法」報告書


地震調査研究推進本部地震調査委員会では、地震に関する調査研究の成果を収集・整理・分析し、主要活断層帯で発生する地震や海溝型地震について、その発生可能性の長期的な評価を行い、地震発生確率を公表している。また、余震の確率評価手法について検討し、とりまとめた報告書を公表している。気象庁では、この手法に基づいて、規模の大きな地震が発生した後の余震活動の見通しについて、適時発表している。

現時点では、長期的な評価および余震の確率評価以外に、地震活動を予測する手法が確立されていない。しかし最近では、関係機関の観測データを一元的に処理する業務成果等、地震データの蓄積が進み、過去の地震活動の特徴を抽出・整理することにより、地震活動の予測的な評価が可能となる事例がいくつか見られている。

このことから地震調査委員会では、予測的な内容を含んだ地震活動評価を行うため、「地震活動の予測的な評価手法検討小委員会」を設置して、群発地震の性質等、過去の地震活動から得られる特徴の抽出・整理を行い、地震活動の推移・見通しについての評価手法を検討してきた。

今回、最初の事例として、伊豆東部で発生する群発的な地震活動を対象に、過去に発生した地震活動の特徴を抽出するとともに、地震活動の推移・見通しについての評価(予測)手法を検討し、「伊豆東部の地震活動の予測手法」としてとりまとめを行った。