(1)プレート境界(プレート間)で起きる地震

太平洋プレートやフィリピン海プレートが沈み込む千島海溝、日本海溝、相模トラフ、駿河トラフ、南海トラフなどの付近では、海洋プレートが海溝やトラフの下に沈み込むとき陸側のプレートの先端部分を一緒に引きずり込みます。陸側のプレート先端部分のひずみが限界に達したとき、プレート境界付近に破壊が起きて断層ができ、地震が発生します。

1923年の関東地震(M7.9)、1944年の東南海地震(M7.9)、1946年の南海道地震(M8.0)、1968年の十勝沖地震(M7.9)、1994年の三陸はるか沖地震(M7.5)などがその例です。

また、地震の発生源が海底にあるため、その海底の変動によって津波が発生することがあります。津波の大きさは、海底の断層運動の規模、ずれる速さ、角度などによって左右されます。

破壊が通常よりゆっくり進み、人が感じる揺れが小さくても発生する津波の規模が大きくなるような地震を津波地震といいます。1896年の明治三陸地震は、このような地震の例で、震度は2〜3にすぎませんでしたが、大きな津波が押し寄せ2万人以上の死者を出しました。

図11 プレート境界(プレート間)で起きる地震発生の仕組み

(@→A→Bの仕組みが繰り返されます)