【天白河口断層調査】
1.調査位置図
天白河口断層の調査は、これまで平成8年度から平成9年度にかけて海上音波探査・浅層反射法探査・ボーリング調査等が行われており、平成10年度にはボーリング調査が行われる予定です。
2.調査地域全景
天白河口断層は、天白川の河口付近にほぼ東西に延びており、ほとんどは海底または埋め立て地の下にあるため、その分布を直接地表でとらえることはできません。
3.調査状況
1)浅層反射法探査に用いる起震機(バイブレーター)
(提供:国際航業株式会社)
浅層反射法探査では、地表の起震機から発生した地震波が地下から再び地上に戻ってくる様子をとらえ、地下の構造を探る方法です。
2)ボーリングの状況(ロータリーパーカッション法)
(提供:国際航業株式会社)
天白河口断層の調査では、活断層調査において重要な、比較的新しい軟弱な地層の試料を欠損なく採取するため、ロータリーパーカッション法によるボーリングを行いました。写真のボーリング機械は、自走式で短い時間に架設(準備)・掘削が可能で、都市部の地質調査には有効です。
4.平成9年度までの調査結果
平成9年度までの物理探査およびボーリング調査などから、天白河口断層の全容が次第に明らかになりつつあります。これまでの調査で、天白河口断層は数条の断層に分かれ、北に向かって基盤の東海層群が階段状に落ち込んでいる様子が分かりました。また、地層の区分や形成された時代を示す資料も得られているので、天白河口断層の活動が、新しい時代のどの地層にまで影響を及ぼしているかを、今後の調査でさらに明らかにしていく必要があります。
ただし、この解析および評価は「名古屋市断層調査委員会」の見解です。
5.問い合わせ先
名古屋市消防局防災部防災室
TEL:052-972-3522
FAX:052-962-4030