[岡山県]山崎断層系大原断層に関する調査

兵庫県姫路市北部から岡山県北東部に連続する山崎断層系で、兵庫県から岡山県にまたがる大原断層(「日本の活断層」による)でトレンチ調査を行いました。(写真1、2及び図1)


写真1 西町地区トレンチ掘削地点



写真2 西町地区トレンチの状況



図1 大原断層周辺のリニアメント


トレンチ西側壁面(写真3)では、岩盤とその上に重なる礫層の一部を切っている断層を観察することができました。 断層が切られている新しい地層と、それを覆う地層の年代調査から、最新の地震活動は西暦800〜1065年の間と推定されました。歴史地震から見て、平安中期の播磨地震(西暦868年)に該当する可能性が高いことが判明しました。


写真3 西町地区トレンチ西側壁面


各種調査の結果、大原断層の全体像は概ね判明しましたが、断層の長さ、活動履歴等にまだ不明な点も多く、今後の課題として残されています。 兵庫県側での調査の結果を待って山崎断層系大原断層の評価を行う予定にしています。


トレンチ調査―――――  活断層のトレンチ調査は、断層の通過している場所に調査溝(トレンチ)を掘り、その断面や平面の観察によって、過去に起こった断層運動を解読していく方法です。地層の中の土器などの遺跡や植物の化石から年代に関する情報を入手し、断層運動の発生時期や活動の間隔を把握していきます。



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