平成26年3月11日 地震調査研究推進本部 地震調査委員会 |
目立った活動はなかった。
目立った活動はなかった。
○ 2月6日に宮城県沖の深さ約40kmでマグニチュード(M)5.3の地震が発生した。この地震の発震機構は北西−南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレート内部で発生した地震である。
○ 2月8日02時18分に福島県沖の深さ約50kmでM5.0の地震が発生した。また、同日11時34分にもM4.8の地震が発生した。これらの地震の発震機構は西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。
○ 2月11日に房総半島南方沖の深さ約90kmでM5.3の地震が発生した。この地震の発震機構は北西−南東方向に圧力軸を持つ型で、太平洋プレート内部で発生した地震である。
○ 東海地方のGNSS観測結果等には、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測されていない。
目立った活動はなかった。
○ 2月2日に奄美大島近海の深さ約45kmでM4.5の地震が発生した。この地震の発震機構は北北西−南南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。
○ 2月6日に宮古島近海の深さ約50kmでM5.0の地震が発生した。この地震の発震機構は東西方向に圧力軸を持つ型であった。
○ 3月3日に沖縄本島北西沖の深さ約120kmでM6.4の地震が発生した。この地震の発震機構はフィリピン海プレートの沈み込む方向に圧力軸を持つ型で、フィリピン海プレート内部で発生した地震である。
○ 3月3日に沖縄本島近海の深さ約45kmでM5.0の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。
注: 〔 〕内は気象庁が情報発表で用いた震央地域名である。
GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般をしめす呼称である。
平成26年3月11日 地震調査委員会 |
2014年2月の日本およびその周辺域におけるマグニチュード(M)別の地震の発生状況は以下のとおり。
M4.0以上およびM5.0以上の地震の発生は、それぞれ79回(1月は91回)および10回(1月は8回)であった。また、M6.0以上の地震の発生は0回(1月は0回)であった。
(参考) | M4.0以上の月回数73回(1998−2007年の10年間の中央値)、 |
M5.0以上の月回数9回(1973−2007年の35年間の中央値)、 | |
M6.0以上の月回数1.4回、年回数約17回(1924−2007年の84年間の平均値) |
2013年2月以降2014年1月末までの間、主な地震活動として評価文に取り上げたものは次のものがあった。
− 十勝地方南部 | 2013年2月2日 M6.5(深さ約100km) |
− 栃木県北部 | 2013年2月25日 M6.3(深さ約5km) |
− 淡路島付近 | 2013年4月13日 M6.3(深さ約15km) |
− 三宅島近海 | 2013年4月17日 M6.2(深さ約10km) |
− 宮城県沖 | 2013年4月17日 M5.9(深さ約60km) |
− 福島県沖 | 2013年5月18日 M6.0(深さ約45km) |
− 宮城県沖 | 2013年8月4日 M6.0(深さ約60km) |
− 福島県浜通り | 2013年9月20日 M5.9(深さ約15km) |
− 福島県沖 | 2013年10月26日 M7.1 |
− 茨城県南部 | 2013年11月10日 M5.5(深さ約65km) |
− 茨城県北部 | 2013年12月31日 M5.4(深さ約5km) |
北海道地方では特に補足する事項はない。
東北地方では特に補足する事項はない。
−「東海地方のGNSS観測結果等には、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測されていない。」:
(なお、これは、2月24日に開催された定例の地震防災対策強化地域判定会における見解(参考参照)と同様である。)
(参考)最近の東海地域とその周辺の地殻活動(平成26年2月24日気象庁地震火山部)
「現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測していません。
1.地震の観測状況
浜名湖周辺のフィリピン海プレート内では、引き続き地震の発生頻度の低い状態が続いています。
1月22日から27日にかけて、伊勢湾周辺のプレート境界付近を震源とする深部低周波地震(微動)を観測しました。また、2月3日から6日にかけて愛知県を震源とする深部低周波地震(微動)を観測しました。
2.地殻変動の観測状況
GNSS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向は継続しています。
1月23日から28日にかけてと2月3日から7日にかけて、愛知県と静岡県西部の複数のひずみ観測点でわずかな地殻変動を観測しました。
3.地殻活動の評価
上記観測結果を総合的に判断すると、東海地震の想定震源域におけるプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは今のところ得られていません。
一方、伊勢湾周辺と愛知県周辺で観測した深部低周波地震(微動)及び愛知県と静岡県西部のひずみ観測点で観測した地殻変動は、伊勢湾周辺と愛知県の東海地震の想定震源域より深いプレート境界において、それぞれ1月末と2月初めに発生した「短期的ゆっくりすべり」に起因すると推定しています。
以上のように、現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測していません。
なお、GNSS観測の結果によると「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」による余効変動が、小さくなりつつありますが東海地方においてもみられています。」
近畿・中国・四国地方では特に補足する事項はない。
九州・沖縄地方では特に補足する事項はない。
参考1 「地震活動の評価」において掲載する地震活動の目安
①M6.0以上または最大震度が4以上のもの。②内陸M4.5以上かつ最大震度が3以上のもの。③海域M5.0以上かつ最大震度が3以上のもの。
参考2 「地震活動の評価についての補足説明」の記述の目安
1 「地震活動の評価」に記述された地震活動に係わる参考事項。
2 「主な地震活動」として記述された地震活動(一年程度以内)に関連する活動。
3 評価作業をしたものの、活動が顕著でなく、かつ、通常の活動の範囲内であることから、「地震活動の評価」に記述しなかった活動の状況。