平成22年2月8日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会

2010年1月の地震活動の評価

1.主な地震活動

特に目立った活動はなかった。

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2.各地方別の地震活動

(1)北海道地方

○ 1月15日に十勝支庁南部の深さ約50kmでマグニチュード(M)5.0の地震が発生した。この地震の発震機構は北西−南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。

○ 1月16日に北海道東方沖でM5.1の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。

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(2)東北地方

○ 1月24日に青森県東方沖の深さ約15kmでM4.5の地震が発生した。

○ 1月30日に宮城県北部の深さ約15kmでM4.0の地震が発生した。この地震の発震機構は、東西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、地殻内で発生した地震である。

○ 1月30日に宮城県南部の深さ約10kmでM4.1の地震が発生した。この地震の発震機構は、西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、地殻内で発生した地震である。

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(3)関東・中部地方

○ 1月21日に静岡県伊豆地方〔伊豆半島東方沖〕でM4.4の地震が発生した。この地震の発震機構は北北西−南南東方向に圧力軸を持つ型であった。

○ 東海地方のGPS観測結果等には特段の変化は見られない。

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(4)近畿・中国・四国地方

目立った活動はなかった。

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(5)九州・沖縄地方

○ 1月7日に奄美大島近海でM4.8の地震が発生した。

○ 1月25日に大隅半島東方沖の深さ約50kmでM5.4の地震が発生した。この地震の発震機構はフィリピン海プレートの沈み込む方向に張力軸を持つ型で、フィリピン海プレート内部で発生した地震と考えられる。

○ 1月15日に沖縄本島北西沖の深さ約120kmでM5.6の地震が発生した。この地震はフィリピン海プレート内部で発生した地震である。この地震の発震機構は北北西−南南東方向に圧力軸を持つ型であった。

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注:〔 〕内は気象庁が情報発表で用いた震央地域名である。




2010年1月の地震活動の評価についての補足説明

平成22年2月8日
地震調査委員会

1 主な地震活動について

2010年1月の日本およびその周辺域におけるマグニチュード(M)別の地震の発生状況は以下のとおり。
 M4.0以上およびM5.0以上の地震の発生は、それぞれ80回(12月は79回)および15回(12月は8回)であった。また、M6.0以上の地震の発生は0回であった。

(参考)M4.0以上の月回数73回(1998−2007年の10年間の中央値)、
M5.0以上の月回数9回(1973−2007年の35年間の中央値)、
M6.0以上の月回数1.4回、年回数約17回(1924−2007年の84年間の平均値)

2009年1月以降2009年12月末までの間、主な地震活動として評価文に取り上げたものは次のものがあった。

− 駿河湾 2009年8月11日M6.5(深さ約25km)
− 八丈島東方沖   2009年8月13日M6.6
− 石垣島近海 2009年8月17日M6.7,M6.6
− 伊豆半島東方沖    2009年12月17日M5.0、18日M5.1などの地震活動

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2 各地方別の地震活動

(1)北海道地方

北海道地方では特に補足する事項はない。

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(2)東北地方

東北地方では特に補足する事項はない。

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(3)関東・中部地方

「1月21日に静岡県伊豆地方〔伊豆半島東方沖〕でM4.4の地震が発生した。(以下、略)」
 伊豆半島東方沖では2009年12月に活発な地震活動があり、今回の地震はその活動域の北西端付近で発生したが、発生前後で地震活動及び地殻変動に特段の変化は見られなかった。

「東海地方のGPS観測結果等には特段の変化は見られない。」:
 (なお、これは、1月25日に開催された地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会における見解(参考参照)と同様である。)

(参考)最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動(平成22年1月25日気象庁地震火山部)

「現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。

1.地震活動の状況
 静岡県中西部の地殻内では、全体的にみて、2005年中頃からやや活発な状態が続いています。
 浜名湖周辺のフィリピン海プレート内では、引き続き地震の発生頻度のやや少ない状態が続いています。
 その他の領域では概ね平常レベルです。

2.地殻変動の状況
 全般的に注目すべき特別な変化は観測されていません。
 GPS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向はこれまでと同様に継続しています。」

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(4)近畿・中国・四国地方

近畿・中国・四国地方では特に補足する事項はない。

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(5)九州・沖縄地方

九州・沖縄地方では特に補足する事項はない。

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参考1 「地震活動の評価」において掲載する地震活動の目安
 @M6.0以上または最大震度が4以上のもの。A内陸M4.5以上かつ最大震度が3以上のもの。B海域M5.0以上かつ最大震度が3以上のもの。

参考2 「地震活動の評価についての補足説明」の記述の目安
 1 「地震活動の評価」に記述された地震活動に係わる参考事項。
 2 「主な地震活動」として記述された地震活動(一年程度以内)に関連する活動。
 3 評価作業をしたものの、活動が顕著でなく、かつ、通常の活動の範囲内であることから、「地震活動の評価」に記述しなかった活動の状況。