平成21年1月9日 地震調査研究推進本部 地震調査委員会 |
目立った活動はなかった。 補足説明へ
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○ 12月15日に三陸沖(海溝軸付近)でマグニチュード(M)5.2の地震が発生した。この地震は太平洋プレート内部で発生した地震と考えられる。この地震の発震機構は北東−南西方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。
○ 12月4日に三陸沖でM6.1の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。その後、4日、6日、18日にそれぞれM5.5の地震が発生するなど、一時的に地震活動が活発になったが、減衰してきている。
○ 12月7日に宮城県中部の深さ約15kmでM4.3の地震が発生した。この地震の発震機構は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、地殻内で発生した地震である。 補足説明へ
○ 12月20日に関東東方沖でM6.6の地震が発生した。この地震は太平洋プレートと陸のプレートの境界付近で発生した地震である。この地震の発震機構は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。この地震に伴い、岩手県と宮城県の太平洋沿岸で小さな津波を観測した。その後、21日にM6.2の地震が発生するなど、一時的に地震活動が活発になったが、現在は収まりつつある。
○ 東海地方のGPS観測結果等には特段の変化は見られない。 補足説明へ
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○ 1月3日に福島県沖の深さ約50kmでM4.8の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。
○ 1月4日04時43分(日本時間)にインドネシア・ニューギニア島付近でM7.6の地震が発生した。この地震により、父島と和歌山県串本町で0.4mなど、伊豆・小笠原諸島、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸及び南西諸島で津波を観測した。また、同日07時33分(日本時間)にもほぼ同じ場所でM7.4の地震が発生した。
平成21年1月9日
地震調査委員会
2008年12月の日本およびその周辺域におけるマグニチュード(M)別の地震の発生状況は以下のとおり。
M4.0以上およびM5.0以上の地震の発生は、それぞれ89回(11月は61回)および21回(11月は2回)であった。また、M6.0以上の地震の発生は3回で、2008年は20回発生した。
(参考) | M4.0以上の月回数73回(1998−2007年の10年間の中央値)、 |
M5.0以上の月回数9回(1973−2007年の35年間の中央値)、 | |
M6.0以上の月回数1.4回、年回数約17回(1924−2007年の84年間の平均値) |
2007年12月以降2008年11月末までの間、主な地震活動として評価文に取り上げたものは次のものがあった。
− 石川県能登地方 | 2008年1月26日M4.8(深さ約10km) |
− 茨城県沖 | 2008年5月8日M7.0 |
− 岩手・宮城内陸地震 | 2008年6月14日M7.2(深さ約10km) |
− 茨城県沖 | 2008年7月5日M5.2(深さ約50km) |
− 沖永良部島付近 | 2008年7月8日M6.1(深さ約45km) |
− 福島県沖 | 2008年7月19日M6.9 |
− 岩手県中部 | 2008年7月24日M6.8(深さ約110km) |
− 十勝沖 | 2008年9月11日M7.1 |
北海道地方では特に補足する事項はない。
「12月7日に宮城県中部の深さ約15kmでM4.3の地震が発生した。(以下、略)」:
今回の地震は、2003年7月26日に発生したM6.4(最大震度6強)の地震の余震域内で発生した。
「12月20日に関東東方沖でM6.6の地震が発生した。(以下、略)」
気象庁では、12月20日の地震(M6.6)は関東東方沖、12月21日の地震(M6.2)は福島県沖として情報発表を行っている。
「東海地方のGPS観測結果等には特段の変化は見られない。」:
(なお、これは、12月22日に開催された地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会における見解(参考参照)と同様である。)
(参考)最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動(平成20年12月22日気象庁地震火山部)
「現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。
1.地震活動の状況
全般的には顕著な地震活動はありません。
静岡県中西部のフィリピン海プレート内ではマグニチュード3.5以上の地震の発生頻度は引き続き少ない状態ですが、より小さい地震まで見ると活発な状態になっています。また、浜名湖周辺のフィリピン海プレート内でも地震の発生頻度が引き続きやや少ない状態になっています。一方、静岡県中西部の地殻内では地震活動がやや活発な状態が続いています。その他の地域では概ね平常レベルです。
2.地殻変動の状況
全般的には注目すべき特別な変化は観測されていません。
GPS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向はこれまでと同様に継続しています。」
近畿・中国・四国地方では特に補足する事項はない。
九州・沖縄地方では特に補足する事項はない。
参考1 「地震活動の評価」において掲載する地震活動の目安
M6.0以上または最大震度が4以上のもの。内陸M4.5以上かつ最大震度が3以上のもの。海域M5.0以上かつ最大震度が3以上のもの。
参考2 「地震活動の評価についての補足説明」の記述の目安
1 「地震活動の評価」に記述された地震活動に係わる参考事項。
2 「主な地震活動」として記述された地震活動(一年程度以内)に関連する活動。
3 評価作業をしたものの、活動が顕著でなく、かつ、通常の活動の範囲内であることから、「地震活動の評価」に記述しなかった活動の状況。