平成19年10月10日 地震調査研究推進本部 地震調査委員会 |
目立った活動はなかった。 補足説明へ
○ 9月4日に千島列島の深さ約130kmでマグニチュード(M)6.3の地震が発生した。発震機構は西北西―東南東方向に圧力軸を持つ型であり、太平洋プレート内部で発生した地震である。 補足説明へ
目立った活動はなかった。 補足説明へ
○ 陸域観測技術衛星「だいち」に搭載された合成開口レーダ(SAR)のデータから、新潟県中越沖地震の震源域の東側にある西山丘陵の西側斜面の
GPS観測結果によると、新潟県中越沖地震の震源域周辺の余効変動は継続している。
○ 東海地方のGPS観測結果等には特段の変化は見られない。 補足説明へ
目立った活動はなかった。 補足説明へ
○ 9月22日に宮古島近海でM5.1の地震が発生した。
○ 9月7日に台湾付近でM6.6の地震が発生した。発震機構は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。 補足説明へ
○ 9月28日にマリアナ諸島の深さ約260kmでM7.4(米国地質調査所によるモーメントマグニチュード)の地震が発生した。発震機構はプレートの沈み込む方向に張力軸を持つ型で、沈み込む太平洋プレート内部で発生した地震である。
○ 10月1日に神奈川県西部の深さ約15kmでM4.9の地震が発生した。発震機構は北北西―南南東方向に圧力軸を持つ型で、フィリピン海プレートの沈み込みに伴う地震である。
○ 10月9日に北海道東方沖でM5.8の地震が発生した。
平成19年10月10日
地震調査委員会
2007年9月の日本およびその周辺域におけるマグニチュード(M)別の地震の発生状況は以下のとおり。
M4.0以上およびM5.0以上の地震の発生は、それぞれ59回(8月は125回)および7回(8月は21回)であった。また、M6.0以上の地震の発生は3回で、2007年は9月までに20回発生している。
(参考) | M4.0以上の月回数73回(1996−2005年の10年間の中央値)、 |
M5.0以上の月回数9回(1976−2005年の30年間の中央値)、 | |
M6.0以上の月回数1.4回、年回数約17回(1926−2005年の80年間の平均値) |
2006年9月以降2007年8月末までの間、主な地震活動として評価文に取り上げたものは次のものがあった。
− 千島列島東方 | 2006年11月15日M7.9 |
− 千島列島東方 | 2007年1月13日M8.2 |
− 能登半島地震 | 2007年3月25日M6.9(深さ約10km) |
− 三重県中部 | 2007年4月15日M5.4(深さ約15km) |
− 宮古島北西沖 | 2007年4月20日M6.3,M6.7,M6.1などの地震活動 |
− 新潟県中越沖地震 | 2007年7月16日M6.8(深さ約10km) |
− サハリン西方沖 | 2007年8月2日M6.4 |
− 九十九里浜付近 | 2007年8月18日M5.3,M4.8などの地震活動 |
− ペルー沿岸 | 2007年8月16日M8.0 |
北海道地方では特に補足する事項はない。
東北地方では特に補足する事項はない。
「東海地方のGPS観測結果等には特段の変化は見られない。」:
(なお、これは、9月25日に開催された地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会における見解(参考参照)と同様である。)
(参考)最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動(平成19年9月25日気象庁地震火山部)
「現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。
全般的には顕著な地震活動はありません。静岡県中部ではプレート内で通常より活動レベルが低く、地殻内ではやや高い状態になっていますが、その他の地域では概ね平常レベルです。
東海地域及びその周辺の地殻変動には注目すべき特別な変化は観測されていません。」
−9月5日と21日に大阪府北部の深さ約10kmで、それぞれM3.7とM3.5の地震が発生した。発震機構はいずれも東西方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震である。
九州・沖縄地方では特に補足する事項はない。
参考1 「地震活動の評価」において掲載する地震活動の目安
M6.0以上または最大震度が4以上のもの。内陸M4.5以上かつ最大震度が3以上のもの。海域M5.0以上かつ最大震度が3以上のもの。
参考2 「地震活動の評価についての補足説明」の記述の目安
1 「地震活動の評価」に記述された地震活動に係わる参考事項。
2 「主な地震活動」として記述された地震活動(一年程度以内)に関連する活動。
3 評価作業をしたものの、活動が顕著でなく、かつ、通常の活動の範囲内であることから、「地震活動の評価」に記述しなかった活動の状況。