平成14年5月8日 |
地震調査研究推進本部 |
地震調査委員会 |
2002年4月の地震活動の評価
目立った活動はなかった。 補足説明へ
目立った活動はなかった。 補足説明へ
○ 4月4日に、青森県東方沖の深さ約60kmで、マグニチュード(M)5.3の地震が発生した。この地震は、太平洋プレートと陸のプレートの境界付近で発生した地震である。 補足説明へ
○ 3月25日頃から続いていた新潟県中越地方の地震活動は、4月に入ってからも、11日にM4.0を観測するなど継続していたが、4月下旬以降は、ほぼ収まりつつある。
○ 4月11日に、愛知県西部の深さ約40kmで、M4.2の地震が発生した。この地震は、沈み込むフィリピン海プレート内部の地震である。
○ 三宅島付近から新島・神津島付近にかけての地震活動及び地殻変動は、引き続き低調ながらも続いている。
○ 東海地方のGPS観測結果に昨年から認められた長期的な変化は、現在でも依然として継続しているように見える。 補足説明へ
○ 4月6日に、愛媛県南予地方の深さ約40kmで、M4.5の地震が発生した。この地震は沈み込むフィリピン海プレート内部の地震である。
○ 和歌山・奈良県境の深さ約10km付近の地震活動は、3月下旬に一時活発化した後、4月中旬以降は、低調となっている。 補足説明へ
目立った活動はなかった。 補足説明へ
○ 5月4日に、千葉県北東部の深さ約30kmで、M4.6の地震が発生した。
○ 5月6日に、宮城県沖の深さ約40kmで、M5.0の地震が発生した。
平成14年5月8日 |
地震調査委員会 |
日本及びその周辺域では、マグニチュード(M)4.0以上の地震の発生は52回(3月は69回、2000年末までの30年間の月平均は約46回)観測された。この内、M5.0以上の地震の発生は5回(3月は9回)であった。
また、M6.0以上の地震の発生は、1998〜2000年の間で、年に平均16回(2000年までの30年間の年平均も約16回)発生している。2002年4月にはM6.0以上の発生は無かった。2002年は4月までに4回発生している。
2001年4月以降2002年3月末までの間、主な地震活動として評価文に取り上げたものは次のものがあった。
−静岡県中部 | 2001年4月3日M5.1(深さ約35km) | |
−岩手県内陸南部 | 2001年12月2日M6.4(深さ約120km) | |
−神奈川県西部 | 2001年12月8日M4.5(深さ約25km) | |
−奄美大島 | 2001年12月9日M5.8(深さ約40km) | |
−与那国島近海 | 2001年12月18日M7.3(深さ約10km) | |
−茨城県沖 | 2002年2月12日M5.5(深さ約50km) | |
−石垣島南方沖 | 2002年3月26日M6.6(深さ約10km) | |
−台湾付近 | 2002年3月31日M7.2 |
北海道地方では、特に補足する事項はない。
「4月4日に、青森県東方沖の深さ約60kmで、M5.3の地震が発生した。」:
この地震の近くで、21日にM4.7の地震が発生した。
「東海地方のGPS観測結果に昨年から認められた長期的な変化は、現在でも依然として継続しているように見える。」:
東海地方から中部地方にかけての太平洋側は、フィリピン海プレートの北西方向への沈み込みなどにより、西北西にほぼ一定速度で移動しているが、GPS観測結果では、静岡県西部を中心とする地域において、2001年4月頃から、この移動に、やや変化している傾向が見られるようになり、2002年4月に入っても継続している。但し、変化が加速している様子はない。
(なお、本評価結果は、4月30日に開催された地震防災対策強化地域判定会委員打合会における見解(参考参照)と同様である。)
(参考)最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動(平成14年4月30日気象庁地震火山部)
「東海地域のフィリピン海プレート内部の地震活動は、昨年4〜6月の静岡県中部の活動終了以降、低下した状態が続いています。
一方、地殻内の地震活動は、昨年は平常かやや多い状態で推移していましたが、本年に入り平常のレベルに戻りつつあります。
また、東海地域及び周辺の地殻変動には、国土地理院の観測によれば、昨年から長期的な変化が認められ、現在でも依然として継続しているように見えます。
現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。」
近畿・中国・四国地方では、特に補足する事項はない。
九州・沖縄地方では、他に次の活動があった。
−3月26日に発生した石垣島南方沖の地震(M6.6)の余震活動は、次第に低下し4月下旬には収まってきている。
−3月31日に発生した台湾付近の地震(M7.2)の余震活動は、次第に低下してきている。
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