長期評価一覧表
地震調査委員会では、主要な活断層や海溝型地震の活動間隔、次の地震の発生可能性〔場所、規模(マグニチュード)及び発生確率〕等を評価し、随時公表している。平成14年2月現在、主要98断層帯のうち16地域18断層帯、周辺海域(9つ程度に区分)のうち宮城県沖及び南海トラフの2地域について評価をまとめ公表している。 |
98断層帯と周辺海域の図
98断層帯のリスト
番号 |
断 層 の 名 称 |
読 み 方 |
1 |
標津断層帯 |
シベツダンソウタイ |
2 |
十勝平野断層帯 |
トカチヘイヤダンソウタイ |
3 |
富良野断層帯 |
フラノダンソウタイ |
4 |
増毛山地東縁断層帯 |
マシケサンチトウエンダンソウタイ |
5 |
当別断層 |
トウベツダンソウ |
6 |
石狩低地東縁断層帯 |
イシカリテイチトウエンダンソウタイ |
7 |
黒松内低地断層帯 |
クロマツナイテイチダンソウタイ |
8 |
函館平野西縁断層帯 |
ハコダテヘイヤセイエンダンソウタイ |
9 |
青森湾西岸断層帯 |
アオモリワンセイガンダンソウタイ |
10 |
津軽山地西縁断層帯 |
ツガルサンチセイエンダンソウタイ |
11 |
折爪断層 |
オリヅメダンソウ |
12 |
能代断層 |
ノシロダンソウ |
13 |
北上低地西緑断層帯 |
キタカミテイチセイエンダンソウタイ |
14 |
雫石盆地西縁−真昼山地東縁断層帯 |
シズクイシボンチセイエン−マヒルサンチトウエンダンソウタイ |
15 |
横手盆地東緑断層帯 |
ヨコテボンチトウエンダンソウタイ |
16 |
北由利断層 |
キタユリダンソウ |
17 |
新庄盆地断層帯 |
シンジョウボンチダンソウタイ |
18 |
山形盆地断層帯 |
ヤマガタボンチダンソウタイ |
19 |
庄内平野東緑断層帯 |
ショウナイへイヤトウエンダンソウタイ |
20 |
長町−利府線断層帯 |
ナガマチ−リフセンダンソウタイ |
21 |
福島盆地西緑断層帯 |
フクシマボンチセイエンダンソウタイ |
22 |
長井盆地西縁断唐帯 |
ナガイボンチセイエンダンソウタイ |
23 |
双葉断層 |
ブタバダンソウ |
24 |
会津盆地西縁断層帯 |
アイズボンチセイエンダンソウタイ |
25 |
櫛形山脈断層帯 |
クシガタサンミャクダンソウタイ |
26 |
月岡断層帯 |
ツキオカダンソウタイ |
27 |
長岡平野西緑断層帯 |
ナガオカへイヤセイエンダンソウタイ |
28 |
東京湾北縁断層 |
トウキョウワンホクエンダンソウ |
29 |
鴨川低地断層帯 |
カモガワテイチダンソウタイ |
30 |
関谷断層 |
セキヤダンソウ |
31 |
関東平野北西緑断層帯 |
カントウヘイヤホクセイエンダンソウタイ |
32 |
元荒川断層帯 |
モトアラカワダンソウタイ |
33 |
荒川断層 |
アラカワダンソウ |
34 |
立川断層帯 |
タチカワダンソウタイ |
35 |
伊勢原断層 |
イセハラダンソウ |
36 |
神縄・国府津−松田断層帯 |
カンナワ・コウヅ−マツダダンソウタイ |
37 |
三浦半島断層群 |
ミウラハントウダンソウグン |
38 |
北伊豆断層帯 |
キタイズダンソウタイ |
39 |
十日町断層帯 |
トウカマチダンソウタイ |
40 |
信濃川断層帯 |
シナノガワダンソウタイ |
41 |
糸魚川−静岡構造線断層帯(中部) |
イトイガワ−シズオカコウゾウセンダンソウタイ(チュウブ) |
42 |
糸魚川−静岡構造線断層帯(南部) |
イトイガワ−シズオカコウゾウセンダンソウタイ(ナンブ) |
43 |
富士川河口断層帯 |
フジカワカコウダンソウタイ |
44 |
糸魚川−静岡構造線断層帯(北部) |
イトイガワ−シズオカコウゾウセンダンソウタイ(ホクブ) |
45 |
木曽山脈西緑断層帯 |
キソサンミャクセイエンダンソウタイ |
46 |
境峠・神谷断層帯 |
サカイトウゲ・カミヤダンソウタイ |
47 |
跡津川断層 |
アトツガワダンソウ |
48 |
高山・大原断層帯 |
タカヤマ・オオハラダンソウタイ |
49 |
牛首断層 |
ウシクビダンソウ |
50 |
庄川断層帯 |
ショウカワダンソウタイ |
51 |
伊那谷断層帯 |
イナダニダンソウタイ |
52 |
阿寺断層帯 |
アテラダンソウタイ |
53 |
屏風山・恵那山断層帯 |
ビョウブヤマ・工ナサンダンソウタイ |
54 |
猿投山断層帯 |
サナゲヤマダンソウタイ |
55 |
邑知潟断層帯 |
オウチガタダンソウタイ |
56 |
礪波平野断層帯 |
トナミヘイヤダンソウタイ |
57 |
森本・富樫断層帯 |
モリモト・トガシダンソウタイ |
58 |
福井平野東緑断唐帯 |
フクイヘイヤトウエンダンソウタイ |
59 |
長良川上流断層帯 |
ナガラガワジョウリュウダンソウタイ |
60 |
濃尾断層帯 |
ノウビダンソウタイ |
61 |
関ケ原断層帯 |
セキガハラダンソウタイ |
62 |
柳ケ瀬断層帯 |
ヤナガセダンソウタイ |
63 |
野坂・集福寺断層帯 |
ノサカ・シュウフクジダンソウタイ |
64 |
湖北山地断層帯 |
コホクサンチダンソウタイ |
65 |
琵琶湖西岸断層帯 |
ビワコセイガンダンソウタイ |
66 |
岐阜−一宮断層帯 |
ギフ−イチノミヤダンソウタイ |
67 |
養老−桑名−四日市断層帯 |
ヨウロウ−クワナ−ヨッカイチダンソウタイ |
68 |
鈴鹿東緑断層帯 |
スズカトウエンダンソウタイ |
69 |
鈴鹿西緑断層帯 |
スズカセイエンダンソウタイ |
70 |
頓宮断層 |
トングウダンソウ |
71 |
布引山地東縁断層帯 |
ヌノビキサンチトウエンダンソウタイ |
72 |
木津川断層帯 |
キヅガワダンソウタイ |
73 |
三方・花折断層帯 |
ミカタ・ハナオレダンソウタイ |
74 |
山田断層 |
ヤマダダンソウ |
75 |
京都盆地−奈良盆地断層帯 |
キョウトボンチ−ナラボンチダンソウタイ |
76 |
有馬−高槻断層帯 |
アリマ−タカツキダンソウタイ |
77 |
生駒断層帯 |
イコマダンソウタイ |
78 |
三峠・京都西山断層帯 |
ミトケ・キョウトニシヤマダンソウタイ |
79 |
六甲・淡路島断層帯 |
ロッコウ・アワジシマダンソウタイ |
80 |
上町断層帯 |
ウエマチダンソウタイ |
81 |
中央構造線断層帯(和泉山脈南緑−金剛山地東緑) |
チュウオウコウゾウセンダンソウタイ(イズミサンミャクナンエン−コンゴウサンチトウエン) |
82 |
山崎断層帯 |
ヤマサキダンソウタイ |
83 |
中央構造線断層帯(淡路島南部) |
チュウオウコウゾウセンダンソウタイ(アワジシマナンブ) |
84 |
長尾断層帯 |
ナガオダンソウタイ |
85 |
中央構造線断層帯(讃岐山脈南縁) |
チュウオウコウゾウセンダンソウタイ(サヌキサンミャクナンエン) |
86 |
中央構造線断層帯(石鎚山脈北緑) |
チュウオウコウゾウセンダンソウタイ(イシヅチサンミヤクホクエン) |
87 |
五日市断層 |
イツカイチダンソウ |
88 |
岩国断層帯 |
イワクニダンソウタイ |
89 |
中央構造線断層帯(愛媛北西部) |
チュウオウコウゾウセンダンソウタイ(エヒメホクセイブ) |
90 |
菊川断層 |
キクカワダンソウ |
91 |
西山断層帯 |
ニシヤマダンソウタイ |
92 |
別府−万年山断層帯 |
ベップ−ハネヤマダンソウタイ |
93 |
布田川・日奈久断層帯 |
フタガワ・ヒナグダンソウタイ |
94 |
水縄断層帯 |
ミノオダンソウタイ |
95 |
雲仙断層群 |
ウンゼンダンソウグン |
96 |
出水断層帯 |
イズミダンソウタイ |
97 |
伊勢湾断層帯 |
イセワンダンソウタイ |
98 |
大阪湾断層帯 |
オオサカワンダンソウタイ |
1.活断層の長期評価の概要
(陸域の活断層から発生する地震の今後 30,50,100年以内の地震発生確率等)
断層帯名 |
長期評価で予想した地震規模 (マグニチュード) |
地震発生確率※ |
我が国の主な活断層における相対的評価 |
平均活動間隔(上段)と最新活動時期(下段) |
||
30 年以内 |
50 年以内 |
100 年以内 |
||||
糸魚川-静岡構造線断層帯(北部、中部、南部) (牛伏寺断層を含む区間) |
8程度(7 1/2〜81/2) |
14% |
23% |
41% |
我が国の主な活断層の中では高いグループに属する |
約1000年 |
約1200年前 |
||||||
富士川河口断層帯 |
8.0程度(8.0±0.5) |
0.20% 〜11% |
0.37% 〜 18% |
0.94% 〜33% |
1500年〜1900年 |
|
2100年前〜1000年前 |
||||||
神縄・国府津-松田 断層帯 |
8程度(8±0.5) |
3.6% |
6.0% |
12% |
3000年程度 |
|
約3000年前 |
||||||
京都盆地-奈良盆地 断層帯南部 (奈良盆地東縁断層帯) |
7.5程度 |
ほぼ0%*〜5% |
ほぼ0%*〜7% |
ほぼ0%*〜10% |
約5000年 |
|
11000年前〜1200年前 |
||||||
森本・富樫断層帯 |
7.2程度 |
ほぼ0%*〜5% |
ほぼ0%*〜9% |
ほぼ0%*〜20% |
約2000年 |
|
2000年前以降200年前以前 |
||||||
養老−桑名−四日市 断層帯 |
8程度 |
ほぼ0%*〜0.6% |
ほぼ0%*〜1% |
ほぼ0%*〜3% |
我が国の主な活断層の中ではやや高いグループに属する |
1,400〜1,900年 |
西暦13世紀以降 |
||||||
函館平野西縁断層帯 |
7.0〜7.5程度 |
ほぼ0%*〜1% |
ほぼ0%*〜2% |
ほぼ0%*〜3% |
13000年〜17000年 |
|
14000年前以降 |
||||||
長町−利府線断層帯§ |
7.0〜7.5程度 |
1%以下 |
2%以下 |
3%以下 |
3000年程度以上 |
|
十分特定できない |
||||||
鈴鹿東縁断層帯§ |
7.5程度 |
0.5%以下 |
0.8%以下 |
2%以下 |
6000年以上 |
|
十分特定できない |
||||||
生駒断層帯 |
7.0〜7.5程度 |
ほぼ0%*〜0.1% |
ほぼ0%*〜0.2% |
ほぼ0%*〜0.6% |
3000年〜6000年 |
|
1600年前〜1000年前 |
||||||
有馬-高槻断層帯 |
7.5程度(±0.5) |
ほぼ0%* 〜 0.02% |
ほぼ0%* 〜 0.04% |
ほぼ0%* 〜 0.2% |
− |
1000年〜2000年 |
1596年慶長伏見地震 |
||||||
北上低地西縁断層帯 |
7.8程度 |
ほぼ0%* |
ほぼ0%* |
ほぼ0%* |
− |
16000年〜26000年 |
4500年前頃 |
||||||
信濃川断層帯 |
7.5〜7.8程度 |
ほぼ0%* |
ほぼ0%* |
ほぼ0%* |
− |
800〜2500年 |
1847年善光寺地震 |
||||||
元荒川断層帯 |
上尾市付近を境に北部と南部に分けられ、北部のみが活断層と判断される。 |
|||||
東京湾北縁断層 |
活断層ではないと判断される。 |
|||||
岐阜一宮断層帯 |
活断層ではないと判断される。 |
2.海溝型地震の長期評価の概要
(海溝型地震の今後 10,20,30年以内の地震発生確率)
地震名 |
長期評価で予想した 地震規模 (マグニチュード) |
地震発生確率※ |
平均発生間隔 (上段) と最新発生時期 (下段;2001.1.1基準) |
|||
10年以内 |
20年以内 |
30年以内 |
||||
宮城県沖地震 |
7.5 前後 ( 但し,日本海溝寄りの海域の地震と連動して発生した場合には8.0前後。) |
26% |
81% |
98% |
37.1年 |
|
22.6年前 |
||||||
南海トラフの地震 (南海地震・東南海地震) |
南海地震 8.4前後 |
同時8.5前後 |
10%未満 |
20%程度 |
40%程度 |
114.0年(次回までの標準的な値**90.1年) |
54.0年前 |
||||||
東南海地震 8.1前後 |
10%程度 |
30%程度 |
50%程度 |
111.6年(次回までの標準的な値**86.4年) |
||
56.1年前 |
*注1:「ほぼ0%」は10-3%未満の確率値。
§注2:「長町-利府線断層帯」及び「鈴鹿東縁断層帯」については計算方法が異なるため注意が必要。
※注3:確率については、評価時点に依存しない「長町-利府線断層帯」及び「鈴鹿東縁断層帯」を除き2001年当初時点での値を示した。「糸魚川−静岡構造線断層帯」、「神縄・国府津−松田断層帯」及び「富士川河口断層帯」については、長期評価を発表した際には確率を示していなかった。
**注4:時間予測モデルに基づいて推定。
※注5:確率については、 2001年当初時点での値を示した。南海トラフの地震については、時間予測モデルを適用。
(参考) 1995年兵庫県南部地震発生直前における確率
断層帯名 |
発生した地震規模 (マグニチュード) |
地震発生確率 |
平均活動間隔 |
30年以内 |
|||
野島断層 |
7.3 |
0.4%〜8%(暫定値) |
1800年〜3000年(暫定値) |