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  1. 地震・津波の知識
  2. コラム
  3. 新たな地震調査研究の推進について 中間報告






「地震調査研究の推進について—地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策—」の策定(平成11年4月)から 10年程度が経過しましたが、この間、我が国の地震調査研究を取り巻く環境は変化しつつあります。例えば、東海・東南海・南海地震や首都直下地震等の甚大な被害を生じさせる地震が、今後30年程度の間に高い確率で発生すると予測されるようになりました。また、地震本部でのこれまでの調査観測対象は、全国110の主要な活断層帯及び主要な海溝型地震に限定されていましたが、近年、調査観測が殆ど行われていない沿岸海域を震源とする被害地震が多発するなどの課題も挙がってきています。
 このような、10年間の環境の変化や地震調査研究の進展などを踏まえ、将来を展望した新たな地震調査研究の方針を示す計画を策定すべく、第32 回政策委員会(平成19年8月)において「新しい総合的かつ基本的な施策に関する専門委員会」(主査:長谷川昭 国立大学法人東北大学名誉教授)を設置しました。平成19年10月の第1回会合以降、11回にわたり審議を重ね、第28回本部会議(平成20年8月)において中間報告を決定しました。



 中間報告の構成は以下のとおりとなっています。
 第1章では、我が国の地震調査研究をめぐる諸情勢として、基盤観測網の整備、基礎研究の推進による知見の獲得、全国を概観した地震動予測地図の作成、緊急地震速報の開始といったこれまでの主な成果、地震調査研究を取り巻く環境の変化、今後に向けた課題を示しています。
 第2章では、基本理念と本計画の位置付けを述べています。地震本部は地震調査研究を推進し、その成果を効果的に防災研究や防災・減災対策に繋げる役割を担っています。これに基づき、本計画は次の内容を基本理念に据えています。
●地震災害から国民の生命・財産を守り、安全・安心な社会を実現するため、より精度の高い地震発生及び強震動・津波予測を実現する。
●今後30年間の発生確率が高いだけでなく、発生した場合に我が国の社会・経済活動に深刻な影響を及ぼす東海・東南海・南海地震や首都直下地震等の調査研究を総合的かつ戦略的に推進する。
●こうした調査研究の成果を確実かつ迅速に国民に発信することにより、地震による被害を最小限に抑えることの出来る社会の構築に寄与する。
本計画は基本理念に記した内容を達成するための基礎固めとなる当面10年間に取り組むべき地震調査研究に関する基本目標を示すとともに、その達成に向けた具体的手法、さらに研究推進のために横断的に取り組むべき重要事項等を提示する計画として位置付けられています。
 第3章では、今後推進すべき地震調査研究を挙げています。基本理念の達成に向けて当面10年間に取り組むべき地震調査研究として、次の3項目を重点的に実施します。
●海溝型地震を対象とした調査観測研究による地震現象の解明
●活断層等に関連する情報の体系的収集及び評価の高度化
●防災・減災に向けた工学及び社会科学研究を促進するための橋渡し機能の強化
 また、国をあげて横断的に取り組むべき重要事項として、次の5項目を掲げています。
●基盤観測等の維持・整備
●人材の育成・確保
●国民への研究成果の普及発信
●国際的な発信力の強化
●予算の確保及び評価の実施
 第4章では、地震調査研究推進本部の役割として、地震本部の役割強化と、中央防災会議や地方公共団体等との連携・協力体制の強化について述べています。

 9月2日より広く国民を対象として意見募集を行っており、頂いた意見を踏まえ、専門委員会で審議を継続。来年3月を目途に最終報告をとりまとめます。

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