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  1. 都道府県ごとの地震活動
  2. 東北地方の地震活動の特徴
  3. 岩手県の地震活動の特徴

岩手県の地震活動の特徴

 岩手県に被害を及ぼす地震は、主に太平洋側沖合の太平洋プレート沈み込みに伴って発生する地震と、陸域の浅い場所で発生する地震です。

      岩手県とその周辺の主な被害地震  (図をクリックすると拡大表示)
岩手県とその周辺の主な被害地震  青森県から宮城県にかけての太平洋側沖合では、1896年の明治三陸地震(M8.2)や1933年の三陸地震(M8.1)、「1968年十勝沖地震」(M7.9)のようにM8程度の巨大地震が発生することがあります。2回の三陸地震は陸地から離れた日本海溝付近で発生したため、地震の揺れによる被害は小さかったのですが、津波により太平洋側沿岸部に大きな被害が生じ、1896年の明治三陸地震では県内で死者18,158名、1933年の三陸地震では死者・行方不明者2,713名の被害が生じました。被害が大きかった原因としては、津波そのものの規模も大きかった上に、三陸沿岸に発達したリアス式海岸のV字型の地形の影響で、湾奥ではさらに津波が高くなったことが挙げられます。これらの地震より規模の小さい地震でも、「平成6年(1994年)三陸はるか沖地震」(M7.6)や「1978年宮城県沖地震」(M7.4)のように、震源域が陸に近い場合には、地震の揺れによって県東部を中心に被害を及ぼすことがあります。この他、歴史の資料によると、三陸沖で発生したと考えられている869年の地震(M8.3)や1611年の地震(M8.1)などにより、三陸沿岸に被害が生じたことが知られています。また、沿岸部から100kmくらい沖合の海域では、短期間にM6~7程度の地震が続けていくつか発生することがあり、例えば、1989年の地震活動(最大M7.1)では、M6以上の地震が6日間に6回発生したことがあります。
 「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」では、県内で死者4,673名、行方不明者1,124名、負傷者213名、建物全壊19,597戸など、多大な被害が生じました (平成28年3月10日現在、警察庁調べ)。
 陸域で発生した被害地震としては、秋田県との県境付近で発生した1896年の陸羽地震(M7.2)がよく知られています。この地震による被害の中心は秋田県でしたが、岩手県内でも死者4名などの被害が生じました。また、真昼山地東縁断層帯で地表にずれが生じました。このずれは川舟(かわふね)断層と呼ばれ、断層の西側が東側に対して最大2m隆起しました。また、北上高地の東部では、小国地震と呼ばれる1931年の地震(M6.5)がごく浅いところで発生し、局所的に被害が生じました。小国地震が発生した地域では、顕著な活断層は知られていません。このようにM7程度より小さい地震であっても被害が生じることがあります。また、「平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震」(M6.8)では、奥州市で震度6強を観測し、死者2名などの被害が生じました。
 県北部の岩手山付近や県南部の栗駒山周辺では、過去に群発地震が発生したことが知られています。例えば、1986年に県北部の一戸町西岳付近で最大M5.0、同じく1986年に県南部の栗駒山周辺で最大M5.0の群発地震が発生しました。また、群発地震であったかどうかはっきりしませんが、歴史の資料によると、1823年に岩手山付近で約半年間続いた地震活動(最大M5 3/4 ~ 6)で被害が生じたことがあります。近年では、1998年の春からM3.9を最大とする群発的地震活動が岩手山近傍で続き、9月3日にそのすぐ南でM6.2の地震が発生しました。この地震は雫石盆地西縁断層帯の活動によるものと考えられますが、上記の岩手山近傍の群発的活動との関係についてはよく分かっていません。一方、栗駒山近くの宮城県鳴子町(旧名、現在の大崎市)鬼首付近を震源域とする1996年の秋田・宮城県境の地震活動では、逆断層型の地震(M6.1)と横ずれ断層型の地震(M5.8)が続けて発生しました。岩手山や栗駒山は活火山ですが、これらの活火山と群発地震活動との関係について、はっきりしたことはまだ分かっていません。
 岩手県では、1987年の岩手県北部の地震(M6.6、深さ72km)や2003年の宮城県沖の地震(M7.1、深さ72km)のように沈み込んだ太平洋プレート内で発生する地震や三陸沖北部から房総半島沖の海溝寄りにかけての太平洋側沖合など、周辺地域で発生する地震によっても被害を受けることがあります。さらに、1960年の「チリ地震津波」のような外国の地震によっても津波被害を受けることがあります。「チリ地震津波」の際は、三陸沖などの日本近海で発生する地震による津波と違って、湾口が狭く湾奥が広いような湾の方が、湾奥で津波が大きくなりました。
 岩手県内の主要な活断層は、奥羽山脈と北上盆地の境目に北上低地西縁断層帯、さらに西側に雫石盆地西縁−真昼山地東縁断層帯、青森県から北上高地北部にかけて折爪断層があります。また、海溝型地震には、三陸沖北部宮城県沖三陸沖南部海溝寄り三陸沖から房総沖の海溝寄りの領域で発生する地震があります。
 県内の14市町村は、日本海溝・千島海溝周辺の海溝型地震によって被害が生じるおそれがあり、「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域」に指定されています。

  【 岩手県および周辺の主要活断層帯と海溝で起こる地震 】
  【 岩手県に被害を及ぼした主な地震 】  【 リンク 】

○岩手県および周辺の主要活断層帯と海溝で起こる地震  [上に戻る]

地震 マグニチュード 地震発生確率
(30年以内)

【地震発生確率値の留意点】
海溝型地震
  三  






東北地方太平洋沖型 Mw8.4~9.0 ほぼ0%
三陸沖北部から房総沖
の海溝寄り
津波地震 Mt8.6~9.0前後 30%程度
(特定海域で7%程度)
正断層型 8.2前後
Mt8.3前後
4%~7%
(特定海域で1%~2%)
三陸沖北部 8.0前後
Mt8.2前後
3%~20%
  繰り返し発生する地震以外の地震 7.1~7.6 90%程度
三陸沖中部 − 
宮城県沖 7.4前後 不明
   繰り返し発生する地震以外の地震 7.0~7.3 60%程度
三陸沖南部海溝寄り 7.9程度 ほぼ0%
   繰り返し発生する地震以外の地震 7.2~7.6 50%程度
内陸の活断層で発生する地震
折爪断層 最大M7.6程度 不明
北上低地西縁断層帯 7.8程度 ほぼ0%
雫石盆地西縁−
真昼山地東縁断層帯
真昼山地東縁断層帯(北部) 6.7~7.0程度 ほぼ0%
真昼山地東縁断層帯(南部) 6.9~7.1程度 不明
雫石盆地西縁断層帯 6.9程度 不明
横手盆地東縁断層帯 北部 7.2程度 ほぼ0%
南部 7.3程度 不明
花輪東断層帯 7.0程度 0.6%~1%
  (算定基準日: 2017年1月1日)



○岩手県に被害を及ぼした主な地震  [上に戻る]

西暦(和暦) 地域(名称) 主な被害
869年7月13日
(貞観11)
三陸沿岸 8.3 強い揺れと津波により被害。城郭の破壊あり、溺死者多数。
1611年12月2日
(慶長16)
三陸沿岸および北海道東岸 8.1 (津波があり、伊達領で溺死者1,783人、南部・津軽地方で人馬の死3,000以上。)
1677年4月13日
(延宝5)
陸奥 7 1/4
7 1/2
強い揺れと津波により大槌浦、宮古浦、鍬ヶ崎浦等で被害。
1678年10月2日
(延宝6)
陸奥・出羽 7.5 花巻地方に被害。城壁・石垣の多くが崩落。
1717年5月13日
(享保2)
仙台・花巻 7.5 花巻地方に被害。家屋破損多数。
1772年6月3日
(安永1)
陸奥 6 3/4 盛岡、遠野、宮古、大槌、沢内に被害。落石や山崩れにより死者12人。
1793年2月17日
(寛政5)
陸奥・磐城 8.0~8.4 大槌・両石で家屋全壊・同流失71棟、死者9人などの被害。
1823年9月29日
(文政6)
陸奥岩手山 5 3/4~6 山崩れあり、西根八ヶ村に被害、家屋全壊105棟など。
1856年8月23日
(安政3)
日高・胆振・渡島・津軽・南部 7.5 強い揺れと津波により宮古村付近を中心に被害。南部藩で死者26人、家屋全壊100棟、同流失93棟。
1896年6月15日
(明治29)
(明治三陸地震津波) 8.2 津波により甚大な被害。死者18,158人、北海道から宮城にかけて家屋流失全半潰1万棟以上。
1896年8月31日
(明治29)
(陸羽地震) 7.2 和賀郡で最も大きな被害。死者4人、負傷者43人、家屋全壊110棟。
1897年8月5日
(明治30)
仙台沖 7.7 (津波により三陸沿岸に小被害。津波の高さは盛町で3m、釜石で1.2m。)
1933年3月3日
(昭和8)
(三陸地震) 8.1 津波により大きな被害。死者・行方不明者2,713人、負傷者823人、家屋倒壊1,121棟、同流失2,914棟。
1960年5月23日
(昭和35)
(チリ地震津波) Mw9.5 大船渡市などに大きな被害。死者・行方不明者62人、負傷者206人、住家全壊523棟、同流失656棟。
1968年5月16日
(昭和43)
(1968年十勝沖地震) 7.9 死者2人、負傷者4人、住家全壊2棟。
1998年9月3日
(平成10)
岩手県内陸北部
→【地震本部の評価】
6.1 負傷者9人。
2003年5月26日
(平成15)
宮城県沖
→【地震本部の評価】
7.1 負傷者91人、住家全壊2棟。
2003年9月26日
(平成15)
(平成15年(2003年)十勝沖地震)
→【地震本部の評価】
8.0 負傷者1人。
2005年8月16日
(平成17)
宮城県沖
→【地震本部の評価】
7.2 負傷者11人。
2008年6月14日
(平成20)
(平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震)
→【地震本部の評価】
→【リンク集】
7.2 死者2人、負傷者37人、家屋全壊2棟。
2008年7月24日
(平成20)
岩手県中部〔岩手県沿岸北部〕
→【地震本部の評価】
→【リンク集】
6.8 負傷者90人。
2011年3月11日
(平成23)
(平成23年(2011年)
東北地方太平洋沖地震)
【地震本部の評価】
→平成23年3月11日公表
→平成23年3月13日公表
→平成23年4月11日公表
→平成25年3月11日公表
→平成26年3月11日公表
→平成27年3月10日公表
→平成28年3月9日公表
9.0 死者4,673人、行方不明者1,124人、負傷者213人、建物全壊19,597戸、建物半壊6,571戸 (平成28年3月10日現在、警察庁調べ)。


○リンク  [上に戻る]

 地震動予測地図等

  • 全国地震動予測地図
    「全国地震動予測地図」 のページです。
  • 地震ハザードステーション(J−SHIS)
    防災科学技術研究所の地震ハザードステーション(J−SHIS)です。地震動予測地図の各種地図の閲覧、数値データ等のダウンロードが可能です。
  • 長周期地震動予測地図
    将来ある特定の地震が発生した際に生じる長周期地震動の揺れの強さや性質を予測した地図です。
  • 強震動評価
    ある特定の震源断層に着目して、そこで地震が発生した場合に周辺の地域がどの程度の強い揺れに見舞われるかを示した地図です (震源断層を特定した地震動予測地図)。
  • 東北地方太平洋沖で発生する地震・津波の調査観測
    東北地方太平洋沖地震は、M9.0というこれまでに日本国内で観測された最大の地震であり、今後も大きな余震やそれに伴う津波が発生する可能性が高いことから、今回の地震の震源域に隣接する領域を含めた広い陸海域での調査観測や研究を行い、防災・減災に資する情報を収集することが重要であるため、平成23年度より新たに5ヶ年事業として、研究機関に委託して調査観測を実施しています。
  • 内閣府 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震対策
    内閣府の日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震対策のページです。

 活断層評価等

 地震活動等

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