地震が発生すると、地面に繋がっている全てのものに振動が伝わります。建物は柱等でその重さを支え、動かないように地面に固定されています。この建物が揺れると柱に水平方向の力が加わります。この力は、建物が重いほど、そして地震と建物の揺れ方が近いほど大きくなり、柱等の構造部材の耐力を超えてしまうと損傷・破壊します。
 一般的に“耐震構造”と呼ばれているものは、想定した地震力に対し、建物を構成する構造部材が適切に損傷し、人命を奪うような危険な壊れ方をしないように設計されています。
 それに対し、“免震構造”は、地面と建物の間にゴム等の免震装置を設け、揺れが建物に直接伝わるのを防ぐ構造になっています。免震装置が地面の細かい揺れを吸収し、上部の建物の揺れ方がゆっくりになるため、建物内で地震を感じなくなります。そのため、構造物に加わる力も少なくなり、家具やテレビ等の移動や転倒も起きにくくなります。

免震構造(左)と耐震構造(右)のイメージ