2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震とそれ以後の地殻変動の影響により、全国の活断層の断層面にかかる力が変化していると考えられます。その影響を見積もる指標として、各活断層の断層面にかかる力がどのように変化するかを表した「ΔCFF(Coulomb Failure Function: 静的クーロン応力変化量)」があげられます。
 ΔCFFは、地震などに伴う地殻の動きから計算される力の変化量をもとに、活断層の断層面のすべりやすさ,すべりにくさの変化を定量的に表したものです。この力の変化量は、活断層の走向・傾斜(断層が地下へ伸びる角度)・ずれの方向(断層の動き)を踏まえて、断層のずれの方向(動く方向)に動かそうとする力と、摩擦力として断層面を押さえつけ、断層の動きを止めようとする力から求められるものです。
 ΔCFFの値がプラスに変化した場合には、断層がすべりやすくする方向に影響を受けていると考えられます。ただし、ΔCFFの値は、わずかな断層面のモデルの違いでも大きく変化することがあります。また、ΔCFFの値がマイナスを示していても、東北地方太平洋沖地震後、東北地方はもとより全国各地で地震活動が活発になったことからもわかるように、地震が発生しにくくなったと判断することはできないと考えられ、注意する必要があります。