平成9年3月17日 |
地震調査研究推進本部 |
地震調査委員会 |
1997年3月16日の愛知県東部の地震について
この地震は、震源の深さから、沈み込んだフィリピン海プレート内の地震であると考えられる。発震機構は張力方向が北東−南西の正断層型であり、この震源付近では、従来からよく見られる型である。
周辺のGPSの観測結果には、地震に伴う変化は認められなかった。また、周辺の体積歪計等には地震に伴う変化が観測され、その変化は発震機構とおおよそ調和的である。
今回の地震の南東約15kmの浜名湖北岸の深さ40kmでは、1983年3月にM5.7の被害地震が発生している。今回の地震に伴う余震活動は本震直後に多発したが、本震−余震型の経過をたどり、順調に減少している。17日16時現在までの余震回数は116回であり、最大の余震は、本震2分後のM4.3であった。