平成8年8月7日 |
地震調査研究推進本部 |
地震調査委員会 |
1996年7月の地震活動について
全般的に大きな規模の地震はなく、静穏であった。
特に目立った活動はなかった。
1994年の三陸はるか沖地震の震源域の北西部で7月4日にM5.1の余震 があったほかは、目立った活動はなかった。
伊豆半島東部、新島付近で地震活動がやや活発化した。
○7月上旬から下旬にかけて伊豆半島東部で地震活動がやや活発化した。震源は 伊東市付近で深さは5−10km程度で震源域、深さとも活 動開始当初より大きな 変化はなかった。最大は12日のM2.4であった。なお、この地震活動に伴っ た地殻変動が、周辺のGPS及び傾斜計に観測され、傾斜計の変化は7月下旬に は収まっている。
○7月17日から新島西方沖合約5kmを中心とする海域で地震活動があった。最 大は17日のM4.0(2回)であった。活動は17日と24〜25日に活発化 し、現在の地震活動は散発的である。新島・神津島周辺から南方にかけての海域 は、1991年半ばから活動の活発化を繰り返しており、本年4月から5月にか けては、神津島北部周辺と新島北部周辺でM4クラスの地震活動が発生している 。
○東海地方では、駿河湾の地震活動は静穏であった。掛川−御前崎間のGPS観 測によれば、基線長、上下変動とも特段の変化は見られない。
7月18日に京都府南部でM4.0、30日に琵琶湖北東部でM4.1の地震が あった。
7月30日に台湾付近でM5.1の地震があったほかは、目立った活動はなか った。