平成26年11月23日 地震調査研究推進本部 地震調査委員会 |
○ 11月22日22時08分に長野県北部の深さ約5kmでマグニチュード(M)6.7(暫定値)の地震が発生した。この地震により長野県で最大震度6弱を観測し、被害を伴った。その後、地震活動は本震−余震型で推移しており、11月23日15時現在までの最大の余震は22日22時37分に発生したM4.5(暫定値)の地震で、最大震度5弱を観測した。余震は、姫川沿いに小谷村から白馬村の南北約20kmにかけて分布している。なお、18日から19日にかけて、ややまとまった地震活動が震源近傍でみられた。
○ この地震の発震機構は西北西−東南東方向に圧力軸を持つ型で、地殻内の浅い地震である。今回の地震の余震分布と本震の発震機構から推定される震源断層は南北方向に延びる東傾斜の逆断層であった。
○ GNSS観測の結果によると、本震の発生に伴って、白馬観測点(長野県)で南東方向に約29cm移動、上下方向に約12cm沈降するなどの地殻変動が観測されている(暫定)。
○ この震源域付近には糸魚川−静岡構造線活断層系の一部である神城(かみしろ)断層が存在している。今回の地震は、神城断層の一部の活動による可能性が高いが、詳細は今後の調査観測結果等を踏まえさらに検討を行う必要がある。