平成16年1月14日
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2003年12月の地震活動の評価
目立った活動はなかった。 補足説明へ
○ 2003年9月26日の十勝沖地震(平成15年(2003年)十勝沖地震)の余震活動は、引き続き順調に減衰している。12月中の最大の余震は、12月29日に釧路沖で発生したマグニチュード(M)6.0の地震であった。M6.0以上の余震の発生は10月11日以来で、今回の地震を含め7回観測されている。その他、12月3日に釧路沖でM5.6、12日に十勝支庁南部でM5.0、22日に釧路沖でM5.7などの余震が発生した。GPS観測結果によると、本震発生後に観測された余効変動は、依然として継続しており、本震後の変動量はえりも1観測点で最も大きく、南東方向に約14cmとなっている。ただし、推定されるすべり領域が拡大している様子はない。 補足説明へ
目立った活動はなかった。 補足説明へ
○ 東海地方のGPS観測結果に2001年から認められた長期的な変化は、現在でも依然として継続しているように見える。 補足説明へ
○ 12月23日に滋賀県北部の深さ約10kmでM4.4の地震が発生した。
○ 12月13日に播磨灘の深さ約15kmでM4.6の地震が発生し、小規模な余震活動を伴った。この地震の発震機構は、ほぼ東西に圧力軸をもつ逆断層型であった。今回の震源付近(小豆島周辺)では、1923年以降M4.5を超える地震は今回の地震以外には発生していない。 補足説明へ
○ 12月24日に久米島西方沖でM6.0を最大とする浅い地震活動があった。活動は24日のうちに収まった。 補足説明へ
平成16年1月14日 |
地震調査委員会 |
2003年12月の日本およびその周辺域におけるマグニチュード(M)別の地震の発生状況は以下のとおり。
M4.0以上およびM5.0以上の地震の発生は、それぞれ114回(11月は123回)および20回(11月は17回)であった。また、M6.0以上の地震の発生は3回で、2003年は12月までに24回発生している。
(参考)1971−2000年の30年間の標準的な回数:
M4.0以上の月回数46回、M5.0以上の月回数8回、M6.0以上の月回数1.3回、年回数約16回
2002年12月以降2003年11月末までの間、主な地震活動として評価文に取り上げたものは次のものがあった。
−宮城県沖 | 2003年5月26日M7.1(深さ約70km) | |
−宮城県北部 | 2003年7月26日M6.4(深さ約10km) | |
−十勝沖(平成15年(2003年)十勝沖地震) | ||
2003年9月26日M8.0(深さ約40km) | ||
−福島県沖 | 2003年10月31日M6.8(深さ約30km) |
北海道地方では、特に補足する事項はない。
−10月31日に発生した福島県沖の地震(M6.8)の余震活動は順調に減衰している。
「東海地方のGPS観測結果に2001年から認められた長期的な変化は、現在でも依然として継続しているように見える。」:
東海地方から中部地方にかけての太平洋側は、フィリピン海プレートの北西方向への沈み込みなどにより、西北西にほぼ一定速度で移動しているが、GPS観測結果では、静岡県西部を中心とする地域において、2001年4月頃から、この移動に、やや変化している傾向が見られるようになり、2003年12月に入っても継続している。但し、変化が加速している様子はない。
(なお、本評価結果は、12月22 日に開催された地震防災対策強化地域判定会委員打合会における見解(参考参照)と同様である。)
(参考)最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動(平成15年12月22日気象庁地震火山部)
「現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。
浜名湖直下では5−6月に小規模な活動がありましたが、2002年末頃から通常より地震活動が低下した状態が続いています。その他の領域では地震活動に特段の変化は見られません。
プレート境界のゆっくり滑りに起因すると思われる東海地域およびその周辺で見られる長期的な地殻変動は依然継続しています。」
近畿・中国・四国地方では、特に補足する事項はない。
九州・沖縄地方では、特に補足する事項はない。
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