平成15年4月9日
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2003年3月の地震活動の評価
目立った活動はなかった。 補足説明へ
○ 3月16日に十勝支庁南部の深さ約100kmでマグニチュード(M)4.6の地震が発生した。 補足説明へ
○ 3月3日に福島県沖の深さ約40kmでM5.8の地震が発生した。発震機構は西北西−東南東に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。 補足説明へ
○ 3月17日に埼玉県北部の深さ約10kmでM4.1の地震が発生した。
○ 3月13日に茨城県南西部の深さ約45kmでM4.8の地震が発生した。発震機構は北西−南東に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。
○ 3月4日に愛知県東部の深さ約35kmでM4.1の地震が発生した。
○ 3月13日に福井県嶺南地方の深さ約15kmでM4.1の地震が発生した。
○ 東海地方のGPS観測結果に2001年から認められた長期的な変化は、現在でも依然として継続しているように見える。 補足説明へ
○ 3月27日に島根県西部の深さ約15kmでM4.2の地震が発生した。この地震の震央付近でM4.0を超える地震が発生したのは、1971年5月15日(M4.3)以来である。 補足説明へ
目立った活動はなかった。 補足説明へ
平成15年4月9日 |
地震調査委員会 |
日本及びその周辺域では、マグニチュード(M)4.0以上の地震の発生は48回(2月は42回、2000年末までの30年間の月平均は約46回)観測された。M5.0以上の地震の発生は4回(2月は5回)であった。
また、M6.0以上の地震の発生は、1998〜2002年の間で、年に平均15回(2000年までの30年間の年平均は約16回)発生している。2003年3月にはM6.0以上の地震は発生しなかった。
2002年3月以降2003年2月末までの間、主な地震活動として評価文に取り上げたものは次のものがあった。
−石垣島南方沖 | 2002年3月26日M6.6(深さ約10km) | |
−台湾付近 | 2002年3月31日M7.0 | |
−青森県東方沖 | 2002年10月14日M5.9(深さ約50km) | |
−宮城県沖 | 2002年11月3日M6.1(深さ約45km) | |
−日向灘 | 2002年11月4日M5.7(深さ約35km) |
北海道地方では、特に補足する事項はない。
東北地方では、特に補足する事項はない。
「東海地方のGPS観測結果に2001年から認められた長期的な変化は、現在でも依然として継続しているように見える。」:
東海地方から中部地方にかけての太平洋側は、フィリピン海プレートの北西方向への沈み込みなどにより、西北西にほぼ一定速度で移動しているが、GPS観測結果では、静岡県西部を中心とする地域において、2001年4月頃から、この移動に、やや変化している傾向が見られるようになり、2003年3月に入っても継続している。但し、変化が加速している様子はない。
(なお、本評価結果は、3月28日に開催された地震防災対策強化地域判定会委員打合会における見解(参考参照)と同様である。)
(参考)最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動(平成15年3月28日気象庁地震火山部)
「静岡県中部から西部では、微小地震がやや多くなっています。一方、浜名湖直下では、活動が低下しているように見えます。全体としては、落ち着いた状況にあります。
東海地域及びその周辺において、一昨年からの長期的な地殻変動が依然継続しています。その原因となるプレート境界のゆっくり滑りの状況に特段の変化は見られません。
現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。」
− 3月26日に豊後水道の深さ約10kmでM4.5の地震が発生した。
九州・沖縄地方では、特に補足する事項はない。
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