平成12年10月11日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会

悪石島付近(奄美大島近海)の地震活動の評価


○ 10月2日16時44分頃に、鹿児島県の悪石島(あくせきじま)の南西沖の深さ約10kmで、マグニチュード(M)5.7を最大とする地震が発生し、悪石島で最大震度5強を観測した。同海域では、ほぼ同じ場所で、14時21分頃にM4.6、16時29分頃にM5.2、17時04分頃にM4.4の地震が発生した。

○ 悪石島は活火山を含む火山列に位置しており、このような火山地域の過去の地震活動の例では、一連の活動の中で、最大規模の地震と同程度の規模の地震が、続いて起こりやすい特徴がある。しかし、地震活動は、M3.0以上の地震発生数をみると、10月2日から3日にかけて最も活発で、この間の総発生数は30回余り、4日以降は1日当り2〜3回となり、今回の活動は低調となってきている。現在までのところ、10月2日16時44分頃の地震を本震とする本震−余震型の傾向を示している。

○ 発震機構は、北西−南東方向に張力軸を持つ正断層型であった。この付近の応力場は、海底地形から、北西−南東方向の張力場とされており、今回の発震機構はそれと整合している。

○ この地域では、過去に1991年8月3日にM5.9の地震が発生している。また、1995年12月15日から約2週間、M5.4を最大とする地震活動が発生したが、この時は最初の1週間が活発であった。今回の活動域は、1995年の地震活動域のすぐ北側に隣接している。

○ 以上のことから、M5.0(発生場所によっては、震度5弱となる)を超える地震の発生の可能性は減ってきているとみられる。